among の本当の意味は「〜の中」ではない|ネイティブが使う英語脳のコアイメージを解説

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ネイティブが使う前置詞「among」のコアイメージを、「friends」「many」「equals」「the living」などの代表表現とともに英語脳で解説するイメージ画像

学校英語では、前置詞 among を「〜の中」「〜の間」と習った人がほとんどではないだろうか。

もちろん、それも間違いではない。

しかし、ネイティブの日常会話では、日本語の「中」だけでは説明がつかない表現が次々に現れる。

  • Don’t worry. You’re among friends.(心配ないよ。ここは友達の間だからね)
  • Nice to see you back among the living.(生きてる人間の世界に戻ってきてくれて嬉しいよ)
  • First among equals.(平等な中での第一人者)
  • My problem is just one among many.(私の問題なんて、多くの中の一つにすぎない)
  • She enjoys hiking, reading and traveling, among other things.(彼女はハイキングや読書、旅行などを楽しんでいる)

「友達の『中』って具体的にどういう状態?」
「生きている人間の『中』に戻るとは?」
「平等なのに、なぜ『一番』という言葉が並ぶの?」
「many(多く)の『中』ってどういうこと?」

学校英語のように日本語訳だけを丸暗記していては、これらのニュアンスを掴むことはできず、いつまでも生きた英語は身につかない。

しかしネイティブは、これらを別々の意味として覚えているわけではない。

彼らの頭の中には、たった一枚の絵(コアイメージ)しか存在していないのである。

この記事では、日本語訳を一度忘れ、ネイティブが among に感じている「個々の境界線が背景に溶けて、一つの集団として見えている世界」という英語脳を、豊富な図解とともに深く解説していく。

読み終わる頃には、初めて見る among の表現に出会っても、日本語ではなく映像で意味が浮かぶようになっているはずだ。

この記事でわかること
  • among の本当のコアイメージが理解できる
  • 「境界線を意識しない世界」が頭に入る
  • among friends が自然に理解できる
  • among the living の意味が忘れなくなる
  • among other things の感覚がわかる
  • first among equals が理解できる
  • one among many の本質がわかる
  • between と among の違いを英語脳で理解できる

among の本当の意味は「〜の中」ではない

① 境界線を意識しない among(基本イメージ)

学校英語の最大の罠は、「betweenは2つの間、amongは3つ以上の間」という数だけの暗記である。しかし、ネイティブにとって重要なのは数ではない。

amongの本当のコアイメージは、「境界線を意識しない世界(集団の中に埋もれている感覚)」である。対象となる一つひとつの個性を識別せず、ざっくりとした「モザイク画」のような塊として見ているのが特徴だ。

【between の世界】
   ○ ─────── ○
  (境界線がはっきりした個別の点を結ぶ)

【among の世界】
   ○   ○   ○
    ○  ●  ○
   ○   ○   ○
  (境界線が曖昧な集団の中に埋もれている)

ここで決定的な違いを一つ。ネイティブは、among の世界にいる一人ひとりを数えていない。集団という背景の中に、ターゲットが心地よく、あるいは雑然と溶け込んでいる景色こそが among なのである。

② among friends のニュアンス

「心配しないで、あなたは友達の中にいるんだから」という直訳から、ネイティブが何を感じているかを見てみよう。

Don’t worry. You’re among friends.

これは、周りにいる友人一人ひとりの顔を個別に数えているわけではない。「仲間・味方」という、自分を優しく包み込んでくれる安全な集団全体(アウェイではなくホームの環境)に自分が包まれている感覚を表している。だからこそ「ここは安心できる場所だよ」という強いメッセージになるのだ。

③ among the living(今回の山場①)

ネイティブらしいユーモアが詰まった定番表現である。

Nice to see you back among the living.

ここで、少しだけ学校文法のおさらいをしておこう。

💬 the living って何?
英語では「the + 形容詞」の形で、「〜な人々(名詞)」を表すルールがある。
・the rich(豊かな人々)
・the poor(貧しい人々)
・the young(若い人々)
・the elderly(高齢の人々)
したがって、the living =「生きている人々」という意味になる。

この表現は、インフルエンザなどの大病で数日間寝込んでいた人や、猛烈な多忙で消息を絶っていた人が、ようやく元気に姿を現したときの挨拶として使われる。
「やっと元気になって、生きている人間の集団(社会)に戻ってきたね!」という、ネイティブ特有の温かいユーモアが込められた表現である。

④ among other things

「数あるものの中でも特に」と訳される熟語だが、これもイメージで捉えれば簡単だ。

She enjoys hiking, reading and traveling, among other things.
(彼女は、数ある趣味の中でも特に、ハイキングや読書、旅行を楽しんでいる)

彼女には、ほかにも無数の趣味(集団)がある。その境界線が曖昧な趣味の集団の中から、今回は代表として「ハイキング」「読書」「旅行」の3つを引っ張り出してきたにすぎない。趣味を一つずつ厳密に数え上げているのではなく、「他にも色々ある塊の一部だよ」という感覚が among なのである。

⑤ one among many

直訳すると「多くの中の一つ」。

My problem is just one among many.

自分の抱えている問題(点)を、特別視していないのがこの表現だ。世の中に溢れている無数の問題という「曖昧な集団の塊」があり、その中に自分の悩みもポツンと埋もれている感覚を表す。「私の悩みなんて、世間のありふれた問題の集団に比べればちっぽけなものさ」というニュアンスが含まれる。

⑥ first among equals(今回の山場②)

これは非常にネイティブらしく、また大人の知性を感じさせる美しい表現である。

As the team leader, he is first among equals.

チームのリーダー(first)ではあるが、彼はメンバー(equals:対等な仲間たち)から切り離された絶対的な独裁者ではない。メンバー全員が横一列に並ぶ「対等な集団」の中に身を置きながらも、その集団の代表として、ほんの一歩だけ前に立っている。そんな「和を重んじるリーダー像」を完璧に描き出すのが、この表現の持つ力である。

⑦ between と among の決定的な違い

最後に、検索上位のサイトが文字でダラダラと説明している使い分けを、ヤヌス流の明確な軸でスッキリ完結させよう。

前置詞 ネイティブが認識している世界
between 境界線を意識する世界(個別にはっきり区別できるターゲットを見る)
among 境界線を意識しない世界(有象無象のモザイク画のような集団を見る)

例えば、都会の大勢の人混み(集団)の中に自分が埋もれている感覚なら among である(周りの一人ひとりの顔を識別していない)。
一方で、目の前に「田中さん」と「鈴木さん」という個人の顔がはっきり見えていて、その2人に挟まれている感覚なら、たとえ周りに何人いようとも between になる。

「2つか、3つ以上か」という数の暗記ではなく、「境界線を意識しているか、意識していないか」。この本質さえ掴んでおけば、もう二度と迷うことはないはずだ。

まとめ|among は「境界線を意識しない世界」

前置詞は日本語訳で覚えるほど増えていきます。しかしコアイメージで覚えるほど、一つにまとまっていきます。

最後に、今回解説したネイティブの感覚を一覧表で復習しよう。

表現 ネイティブが感じるイメージ
among friends 仲間という集団に包まれる(ホームの安心感)
among the living 病床などから、生きている人々の活気ある世界へ戻る
among other things 多くあるもの(趣味など)の集団の一部を引っ張り出す
one among many その他大勢という集団の中に埋もれた、ありふれた一つ
first among equals 同じ対等な集団の中にいながら、少しだけ先頭に立つリーダー
among children

子どもたちという、個性を区別しない一つの集団の中

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