英語脳シリーズ②
前回の「現在分詞編」では、「名詞 + 現在分詞」という型が、代入によって後ろへ後ろへとどこまでも伸びていく感覚を体感してもらった。
では、その「情報が自然に伸びていく感覚」は、現在分詞だけの特権なのだろうか?
答えはもちろん、ノーだ。
実は「過去分詞」を使うときも、ネイティブスピーカーはまったく同じ感覚、まったく同じ型を使って英文を組み立てている。
今回も難しい文法用語は一切使わない。
たった数個の例文をパズルのように眺めるだけで、「なるほど、過去分詞もあの型と全く同じだったのか!」という爽快な感覚を掴んでもらいたい。
- 過去分詞を「暗記項目」にしてしまう学校英語の落とし穴
- 例文が後ろへ後ろへと、雪だるま式に伸びていく過去分詞のルール
- 現在分詞と過去分詞の正体は、実は「完全に同じ構造」であるという事実
- 次回シリーズ③(関係代名詞の謎)へ繋がる、英語脳のコア部分
1. 学校英語では過去分詞はただの「暗記項目」になってしまう
学校英語や一般的な学習法では、過去分詞をこのように1つずつ切り離して覚えさせようとする。
- broken(壊された)
- written(書かれた)
- stolen(盗まれた)
- painted(塗られた)
そして「過去分詞=受け身(〜される)」と数式のように暗記するため、いざ話そうとすると「ええと、受け身だから文法は…」と頭がフリーズしてしまうのだ。
しかし、ネイティブの頭の中はもっとシンプル。彼らは単語を個別に丸暗記しているのではなく、今回も「ある1つの型」しか見ていない。
2. 例文①:壊れたものを眺める
まずは文法を忘れて、次のフレーズを頭の中でパッと映像化してみてほしい。
a broken window
a(ひとつの)
↓
broken(壊れた)
↓
window(窓)
和訳:「壊れた窓」
頭の中に、ヒビが入ったり割れたりしている窓の映像が浮かんだはずだ。
まずはこの「名詞の前にポンと置いて状態を説明する」という、一番シンプルな感覚をベースとして持っておこう。
3. 例文②:さらに情報を増やす
では、2つ目のフレーズにいこう。先ほどの「窓」に、ネイティブがどうやって情報を付け足していくのか、その動きに注目してほしい。
a broken window found in the old house
a broken window(壊れた窓)
↓
found(見つけられた)
↓
in the old house(古い家の中で)
和訳:「古い家の中で見つかった壊れた窓」
「おや?」と思った方は鋭い。前回の現在分詞のときと、全く同じように情報が後ろへ後ろへと伸びている。言葉が数珠つなぎに足されていく感覚が掴めるはずだ。
4. 例文③:さらに自然に伸ばす
確信を持ってもらうために、3つ目のフレーズを見てみよう。今度は「誰がそれをしたのか」という情報を代入していく。
a letter written by my grandfather
a letter(手紙)
↓
written(書かれた)
↓
by my grandfather(私のおじいちゃんによって)
和訳:「祖父によって書かれた手紙」
文字が紡がれる順番通りに、おじいちゃんが書いた古い手紙の情景が、頭のスクリーンに映し出されれば大成功だ。
5. 例文④:もっと長くなる
さらに情報を代入して、文章を長くしてみよう。これだけ長くなっても、型さえ見えていればパズルと同じだ。
a painting created by a famous artist in Paris
a painting(絵画)
↓
created(生み出された)
↓
by a famous artist(有名な芸術家によって)
↓
in Paris(パリで)
和訳:「パリで有名な芸術家によって描かれた絵画」
ここまで来ると、英語が「名詞 + 過去分詞 + 誰によって + どこで」という骨組みに沿って、どこまでも自然に伸びていく言語であることがはっきりと分かるはずだ。
6. 現在分詞も過去分詞も、実はまったく同じことをしている
ここで、前回のシリーズ①(現在分詞)と今回のシリーズ②(過去分詞)を頭の中で並べてみよう。実は、この2つは役割が完全に一致している。
| 現在分詞(-ing) | 過去分詞(-edなど) | |
|---|---|---|
| イメージ | 動いているリアルな映像 | すでに完成した状態の映像 |
| 役割 | 名詞を後ろから詳しく説明する | 名詞を後ろから詳しく説明する |
つまり、形(ingかedか)が違うだけで、「名詞の後ろにパーツを代入して、詳しく説明する」という構造自体は、1ミリも変わらないのである。
7. だからネイティブは迷わない
ネイティブスピーカーは、話すときに「ええと、これは現在分詞だから…いや過去分詞だから…」なんていう教科書的な分類は一切考えていない。
彼らの頭の中にあるのは、ただ一つ。
「目の前の名詞を、もっと詳しく説明したい」という欲求だけだ。
その結果、その名詞が「今まさに動いている」なら自然にing(現在分詞)が口から出だし、「すでに何かにされている状態」なら自然に過去分詞が選ばれる。
脳内のキャンバスにどちらの絵を描きたいか、それだけの違いなのだ。
8. 英語脳は「文法」ではなく「型」でできている
シリーズ①と②を通して、見えてきた共通の真実がある。
それは、英語脳とは複雑な文法の規則でできているのではなく、シンプルな「型」の使い回しでできているということだ。
現在分詞も型、過去分詞も型。私たちが本当に覚えるべきなのは、分厚い文法書に書かれた暗記項目ではなく、単語をポンポンとはめ込んでいけるこの「型の感覚」そのものなのである。
まとめ:現在分詞も過去分詞も、根っこは同じ「代入」
今回の記事を読んでいただいたことで、「現在分詞も過去分詞も、実は全く同じ考え方で使い回せるんだ」という、新しくスッキリとした感覚を持っていただけたのではないだろうか。
この「型に代入する」という感覚さえ一度身につけてしまえば、英会話の心理的ハードルは一気に下がる。
そして、この英語脳のパズルは、次回でさらに面白くなる。
次回予告:【英語脳シリーズ③】ついに、あの「ラスボス」も代入だった!?
現在分詞も過去分詞も、「名詞を後ろから説明する型」だった。
では、説明するパーツとして単語を代入するだけでなく、「名詞そのものを丸ごと一つの文章に置き換えられる」と言ったら、驚かれるだろうか?
次回はいよいよ、多くの英語学習者を挫折させてきたあのラスボス――「関係代名詞」も実はただの代入だったという事実を、今回と同じように美しい映像イメージだけで完璧に解き明かしていく。楽しみにしていてほしい。
前回の英語脳シリーズ①を読み返したい人はこちらを。
👉️ 学校英語では絶対わからない|英会話は「代入」で無限に話せるようになる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ①】
英語脳シリーズ③はこちら
学校英語では絶対わからない|関係代名詞も「代入」で無限に広がる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ③】
一推しの代入法訓練教材はこちら。


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