英語を何年も勉強している。単語も知っているし、文法もある程度わかる。英文を見れば意味も理解できる。それなのに、いざ外国人を目の前にすると、簡単な英語さえ口から出てこない……。
そんな経験はないだろうか。
これは、決して珍しいことではない。私自身、50年以上にわたって英語を学んできた中で、この問題を何度も考えてきた。
そして、長い英語学習の末に私がたどり着いた結論がある。拙ブログでは何度も言ってきたように、それは、「英会話は知識ではなく反射である」ということだ。
英語を話せるようになるために必要なのは、ただ英単語や英文法の知識を増やすことではない。頭の中にある英語の知識を、実際の場面で瞬時に取り出せる状態に変えていくことである。
私は、そのためのトレーニングを「英語脳構築講座」として体系化してきた。この記事では、私が50年の英語学習を通して行き着いた「英語脳」の正体と、それを鍛える具体的なアプローチをお伝えしたい。
結論:英語脳の土台造りを最優先にする❗️
英単語を増やす。
文法を覚える。
新しいフレーズを暗記する。
もちろん、これらも英語学習には必要だ。
しかし、私が50年以上英語を学んできて強く感じているのは、その前に「知っている英語が反射的に出てくる土台」を作る必要があるということだ。
この土台がなければ、どれだけ知識を増やしても、「知っているのに話せない」という状態から抜け出しにくい。
だから私は、英語学習ではまず英語脳の土台造りを優先する。
💡 この記事でわかること
- なぜ英語の知識があるのに話せないのか(日本語変換ルートの罠)
- 「英語脳」の本当の意味(「英語で考える」との違い)
- 50年の英語学習から生まれた「英語脳構築講座」の全体像とロードマップ
- なぜ「簡単な英語」こそ深く掘り下げて鍛える必要があるのか
- 会話で反射的に反応するための「英語脳構築講座・第8弾④」の位置付け
英語を知っているのに、なぜ話せないのか
知識としての英語と、使える英語は違う
まず、「英語を知っている」と「英語を話せる」は全く別物であると分けて考える必要がある。
例えば、I'm hungry. という英文を知っているとする。「I’m hungry.=私はお腹が空いています」と覚えている人は多いだろう。もちろん、知識としてそれは正しい。
しかし、実際の会話で「お腹が空いている」という感覚になった時、頭の中で「お腹が空いている」を英語に訳して「I’m hungry.」と出していたのでは、会話のスピードについていけない。本来必要なのは、空腹を感じた瞬間にダイレクトに I'm hungry. と口から出ることなのだ。
つまり、「日本語を英語に変換する」のではなく、「意味・感覚から英語が出てくる」状態である。
「日本語→英語」というルートが会話を遅くする
英語を話すとき、多くの日本人学習者は無意識に「日本語 → 英語」という翻訳ルートを使っている。「これを英語で何と言うんだろう?」と考えてから英語を探すのだ。
学習の初期段階ではこの作業も必要だが、いつまでもこのルートだけに頼っていては、英語を反射的に話すことはできない。会話で必要なのは、日本語を介さない直通ルートである。
私が考える「英語脳」とは何か
英語脳は「英語で考える」ことではない
「英語脳」と聞くと、「頭の中をすべて英語にしなければならない」「英語で物事を考えなければならない」と難しく捉えてしまう人がいる。
しかし、私が言っている英語脳はそんな難しい話ではない。暑い日に It's hot. と言い、驚いた時に Really? と言い、お腹が空いた時に I'm hungry. と言う。この小さな反応の回路(直通ルート)を一つずつ作っていくことこそが、英語脳の正体である。
つまり、私が考える「英語脳」とは、頭の中を英語にすることではない。英語と意味・場面・感覚が直接結びつき、必要な瞬間に英語が反射的に出てくる状態である。
「映像・意味・感覚→英語」という直接ルート
私が目指しているのは、「映像・場面・意味・感覚 → 英語」 というルートだ。
例えば、目の前で犬が道路を走っている映像を見た時、頭の中で「黒い犬が…道路を…走っている…」と日本語で組み立ててから英訳するのではない。見えている映像そのものから a black dog running in the street という英語を直接取り出す。この感覚を身につけることが「英語脳構築」の重要なポイントになる。
合わせて読みたい記事:
👉️ なぜ幼児は文法を知らなくても話せるのか|私が50年の英語学習で辿り着いた結論
英語脳構築講座は、なぜ生まれたのか
50年の英語学習で私が感じてきたこと
私は、AIもスマートフォンもインターネットもなかった時代から、50年以上にわたり英語を学んできた。音声を何度も聴き、新しい表現があれば最低10回は繰り返し、辞書を引き、英会話学校に通い、発音やイントネーションも徹底的に取り組んだ。
振り返ってみると、私が英語を身につけていく過程でやっていたのは、単なる「知識の収集」ではない。「知識 → 練習 → 反復 → 自動化」 というプロセスの繰り返しだった。繰り返し体に染み込ませることで、知識を自動化(反射)させていたのだ。
「知識を増やす」だけでは反射は生まれない
英語が話せないと、「もっと単語を覚えなければ」「もっと文法を勉強しなければ」と思いがちだ。しかし、新しい知識を100個増やしても、会話で瞬時に使えなければ頭の中に眠っているだけに終わってしまう。
それならば、まずはすでに知っている10個の表現を、瞬時に口から出るようにする。この経験を現在の学習環境に合わせて整理し、体系化したのが「英語脳構築講座」である。
英語脳構築講座では何を鍛えるのか
講座全体を通して行っているトレーニングは、以下のように段階的に組み立てられている。
① 英文から映像を作る
まずは英文を読み、単語を1つずつ日本語に訳すのではなく、その英文が表す「映像・場面」を頭の中に思い浮かべる練習からスタートする。
② 映像から英文を取り出す
次に順序を逆転させる。目の前の「映像や見えているもの」から、日本語を挟まずに直接英語を取り出すトレーニングを行う。
③ 動いている映像を現在分詞で捉える
止まっている対象だけでなく、「動いている映像」から現在分詞(-ing)などを使って動きごと英語で捉える「英語のカメラ」を動かす。
④ 知っている英語を使える英語に変える
基本動詞(get, take, make, go など)を中心に、誰もが知っている単語を「知っている状態」から「瞬時に使える状態」へと深掘りする。
⑤ 点になっている表現を線につなげる
単発のフレーズ(点)を言うだけでなく、表現と表現をつなぎ合わせて、会話の流れ(線)として話す練習へ進む。
この順番には意味がある。
最初から難しい英会話を練習するのではない。
英文から映像を作る。
↓
映像から英語を取り出す。
↓
動きを英語で捉える。
↓
知っている英語を反射に変える。
↓
そして、それらをつないで会話にする。
一つひとつの段階で「英語への反応速度」を高めながら、少しずつ英語脳を構築していく。
これが、この講座全体の設計思想である。
なぜ「簡単な英語」を教材にするのか
知っている英語だからこそ反射を鍛えられる
教材の中には「こんな簡単な英語を練習するの?」と思うような英文も出てくる。しかし、これは決して手を抜いているわけではない。
難しい単語を思い出すことに意識が向いている間は、「場面からダイレクトに英語を出す」という反射そのものに集中しにくい。
だから、この講座では「難しい英語」より「簡単な英語を深く掘る」ことを重視している。
新しい知識を増やす前に、今ある英語を使えるようにする
get, take, make, have などの基本動詞は、実際の会話で最も頻繁に使われる。新しい知識を際限なく広げる前に、すでに持っている英語を深く掘り下げて「反射」に変える。これが私の揺るぎない方針である。
英語脳構築講座の最終目的は「会話で反応できること」
英語を話すとは、英文を作ることではない
単に一人で英文を組み立てられるようになることだけが、英会話のゴールではない。実際の会話は、相手がいて初めて成立するものだからだ。
相手の英語に反応し、自分の英語を返す
相手の言葉を受け取り、「そうなんだ!」「本当に?」「それは面白いね」とリアクションしながら、自分の意見や問いかけを返していく。つまり、英文を作る力だけでなく、「英語に反応する力」を育てることこそが、英語脳構築講座の最終目的なのだ。
第8弾④では、さらに「会話の反射」へ
最新の教材である『実践編・第8弾④』では、まさにこの「知っているのに、実際の会話になるとパッと出てこない英語」に特化したトレーニングを行う。
Where, Why, How などの超基本語を使った10の表現を取り上げ、場面と英語をダイレクトに結びつけ、ABABの会話形式と音声で徹底的に「反射回路」を構築していく。
知っている英語を、頭で考えるのではなく、会話の中で反射的に口から出る英語に変えていこう。
👉 【実践編・第8弾④】知っている単語なのに英語が出てこない!|簡単な英語を「反射」に変える10トレーニング(音声教材付き)はこちら
まとめ|英語は「知識」ではなく「反射」
私は50年以上英語を学んできたが、学習環境やツールが変わっても、英語を話すということの本質は変わらない。
どれだけ単語や文法を知っていても、必要な瞬間に口から出なければ会話は成り立たないのだ。必要なのは、英語を見たとき、聞いたとき、場面に直面したときにダイレクトに「反応できる量」を増やすことである。
英語は「知識」ではなく「反射」。広げる前に、深く掘る。
これからも、知識として持っている英語を実際の場面で反射的に使える英語へ変えるためのトレーニングを、愚直に届けていきたい。
【英語脳構築講座】実践編シリーズ一覧
運営者ヤヌスの心からのメッセージ
英語は「知識」ではなく「反射」です。
理解しただけでは話せるようにはなりません。
本当のゴールは“瞬時に口から出る状態”です。

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