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英会話のセンスは無生物主語の使い方に慣れると飛躍的に伸びる

スピーキング&リスニング

無生物主語は生き物以外の主語。こう聞いてもピンとこないが、次の例文でわかる。

What brought you to Japan?「Youは何しに日本へ?」

This bus will take you to the stadium.「このバスに乗ると競技場まで行けます。」

The newspaper says that Japan has got 20 gold medals.「新聞によると日本は金メダルを20個獲得したとのことです。」

 

上の三つの例文の主語 What, This bus, The newspaper はいずれも生き物ではない主語。すなわち無生物主語である。

実は、英語のネイティブはこういった無生物主語を多様する。また、無生物主語から始まる英文は英会話初心者が不得手とするところ。

なので、無生物主語を伴なう英文のパターンに慣れることは英会話初心者にとってとても重要になる。

つまり、無生物主語を使う英文に慣れることであなたの英語のセンスはネイティブに近づき、英会話力は飛躍的に伸びる。

以下にこれを解説する。

 

無生物主語なしの直訳で失敗するパターン

英会話初心者が無生物主語を使いきれずに直訳してしまうパターンを解説する。

Why を使うとヤバいことになる

先に述べた「Youは何しに日本へ?」はテレビ東京の有名な番組で私もよく観ているが、毎回 Why did you come to Japan? と聴くたびに違和感を感じる。

文法的には正しいのだが、まだよく知らない人や目上の人などには Why を使うのはご用心。

Why は場合によっては相手を非難するニュアンスがある。

なので、相手には「なんでお前に言わなくちゃいけないんだ」とか「お前にゃ関係ないだろう」という心理が生まれる可能性がある。

そういったニュアンスなしにニュートラルな質問になるのが What brought you to Japan? という無生物主語 What を使った表現だ。

同じ理由で「なんでそう思うんですか?」を Why do you think so? と言うのもご用心。

こちらも無難な表現は無生物主語 What を使った What makes you think so? だ。

 

What brought you to Japan?

What makes you think so?

 

接続詞に頼ると使われない英文になる

「このバスに乗ると競技場まで行けます」を英会話初心者は If you take this bus, you can go to the stadium. と直訳しがち。

これは学校で習う英文法の癖でそうなる。しかし、ネイティブは絶対にそうは言わない。

この場合も無生物主語 This bus を使って This bus will take you to the stadium. と表現する。

This bus will take you to the stadium.

 

同じように「五分も歩けば駅に着きます」を If you walk five minutes, you can get to the station とは言わない。

この場合も無生物主語  A five-minute walk で始める。

A five-minute walk will take you to the station.

*注)A five minutes walk は間違い。この場合は five-minute(あるいはハイフンなしの five minute も正解)は walk を修飾する形容詞なので複数形にはしない。

 

日本語の直訳でまわりくどくなる

「新聞によると日本は金メダルを20個獲得したとのことです。」を日本語の発想で英訳すると According to the newspaper などとなる。しかし、英語ではこれは余計。

英語では The newspaper says で十分かつナチュラルだ。従って、これは

The newspaper says that Japan has got 20 gold medals.

 

同様に「このデータからわかることは彼がその犯罪に関わっていた可能性があるということだ」を What we can see from this data, などとは持って来ずに This data という無生物主語を使って次にような英文にすると英語らしくスッキリとする。

This data tells us that he could have been involved in the crime.

 

また、say や tell と並んでよく使われるのが show という動詞。

「このグラフに依るとわれわれの収益の約半分はアジア市場からのものです」も According to this graph とは言わずにズバリ This graph shows で表現するのが英語。

This graph shows us that half of our revenue comes from the Asian market.

 

無生物主語が使われる3つのカテゴリー

ここで無生物主語がよく使われる場合を3つに分けて解説する。

①:原因や手段としての無生物主語

This hot weather will keep us from going out.

「この暑さじゃ外出はできんだろ。」

 

This map will lead you back to where you were.

「この地図で元いたところに戻れるわよ。」

The way she talks always makes me irritated.

「彼女の言い方っていつも気に障るんだよな。」

 

His comment shocked me a lot.

「彼のコメント聴いてとってもショックだったの。」

His pride won’t allow him to admit the result.

「やつはプライドがあるからその結果は受け入れんだろ。」

 

Love enabled them to overcome any difficulties.

「二人には愛があるからどんな困難も乗り越えられた。」

 

上の無生物主語を使った6つの英文の音声を載せる。

 

②:情報源としての無生物主語

これは日本語の場合「~によると」という表現になるが、英語では「~によると」の表現を断ち切る。そして、say や tell や show を使って簡潔に表現する。

 

 

The weather forecast says that Tokyo will have 50% chance of rain tomorrow.

「天気予報によりますと明日の東京の降水確率は50%となっております。」

 

The comment section tells me that my E-mail news letter satisfies the majority of the subscribers.

「コメント欄によると購読者の大半は私のメルマガに満足しているようだわ。」

 

His behaviour definitely shows that he has no interest in the plan.

「やつの振舞いを見ればそのプランに何の興味もないのは明白だよ。」

 

③:時間や場所としての無生物主語

典型的な表現は先ほど例文にした A five-minute walk will take you to the stadium. だが、この表現を少し拡張する。

A twenty minute walk to the stadium will tire you up.

「競技場まで20分も歩いたら疲れ切るよ。」

 

Ten minutes on the bike is not a big deal for me.

「自転車で10分くらい何でもないわ。」

 

Your room reminds me of the suite room I once stayed in.

「君の部屋って一度泊まったことあるスイートルームみたい。」

 

Our living room served as a chatting space for our neighbors.

「うちの居間ってご近所のおしゃべり空間だったのよ。」

 

これまでは無生物主語から出発して例文を上げてきた。不随した動詞は以下のとおり。

bring(持ってくる、連れてくる) 

make(~させる) 

take(持って行く、連れていく)

say(言う、述べる)

tell(伝える、示す)

show(示す、表す)

keep(妨げる、保つ)

lead(導く、連れていく)

shock(ショックを与える)

allow(許す、~させる)

enable(~できるようにする)

remindof ~(人に~を思い起こさせる)

serve as ~(~の役割をする)

 

無生物主語とともによく使われる動詞

以上の他にも無生物主語とともによく使われる動詞があるので、おおまかなカテゴリー別にわけて例文を載せる。

「許す」「~させる」「妨げる」系の動詞

permit(許す)

Circumstances did not permit me to help.「事情でお役に立てなかった。」

The situation permits of no delay.「事態は遅延を許さない。」

 

let(~させる)

The manager’s green light let the first base runner steal second.「監督のゴーサインで一塁走者はセカンドに盗塁した。」

Her smile let him step forward and say hello to her.「彼女の笑顔で彼は前に進み彼女に挨拶した。」

 

give(与える)

Four divided by two gives two.「4割る2は2。」

That tree gives us good fruit.「あの木からはいい実が採れる。」

 

stop(妨げる、思いとどませる)

Only a promotion can stop him from leaving the company.「昇進だけが彼が会社を辞めるのを思いとどませることができる。」

 

prevent(妨げる、防ぐ)

High immunity prevents you from catching a cold.「高い免疫力が風邪を防ぐ。」

 

prohibit(妨げる、禁じる)      

Law prohibits the sale of intoxicants to people under twenty.「20歳未満の人への酒類販売は法で禁じられている。」

 

「原因となる」「強制する」系の動詞

cause(~を引き起こす)

The murder case caused the whole society to protest against the racists.「その殺人事件は社会全体に人種差別者への抗議を生んだ。」

 

force(強いる)

The new circumstantial evidence forced the suspect to tell the truth.「新たな状況証拠が容疑者に真実を語らせた。」 

 

compel(無理に~させる)

The company compelled the employees to work overtime without a fee.「会社は残業代なしに従業員に残業を強いた。」

 

oblige(義務を負わせる)

The law obliges us to pay taxes.「法律で税金は払わなければならないことになっている。」

 

「感情をわき起こす」系の動詞

encourage(勇気づける)

The fans’ cheering encouraged the team to play their best.「ファンの応援に押されてチームはベストを尽くした。」

 

excite(興奮させる、引き起こす)

Hate excites a series of violence among different races.「憎悪は異なる人種間に絶え間ない暴力を生む。」 

 

disappoint(失望させる)        

His answer disappointed all of the audience.「彼の答えは聴衆者全員を失望させた。」

 

satisfy(満足させる、~を満たす)

Your product range satisfies most of our needs.「御社の製品範囲は概ね弊社のニーズを満たしています。」

 

please(喜ばせる)        

Her answer pleased him a lot.「彼は彼女の返事をとても気に入った。」

It never pleased me to answer his letters.「彼の手紙に返事をする気にならなかった。」 

 

surprise(驚かせる)

His early return surprised his whole family.「彼の早い帰還に家族全員が驚いた。」

 

frighten(怖がらせる)

The signboard ” Beware of Bears ” frightened all the hikers.「【熊注意】の看板にハイカーは皆おじけづいた。」

 

以上を繰り返し練習すると無生物主語とともによく使われる動詞が頭に入る。同時に、無生物主語を使った英文を瞬時に作るセンスを身に付けることができる。

 

まとめ

・直訳の癖を改めて英語のネイティブに実際に使われている英語表現に慣れる。

・無生物主語が使われる表現のパターンに慣れる。

・無生物主語とともによく使われる動詞の使い方に慣れる。

・無生物主語の表現に慣れると英会話力は飛躍的に伸びる。

参考にしたい記事:直訳なしの英会話力でネイティブの英語に最速で近づく方法と具体例


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本ブログについて

本ブログではそれぞれの記事で繰り返し練習ができるように各英文に音声を付けているがそもそもブログという媒体の性質上英会話の教材ほどの体系的な内容を網羅できない。

従って、体系的に英文法を学ぶにはそれに適した教材で勉強する必要があるが、本ブログはその意味で主となる教材の副教材として活用すると大きな効果が期待できる。

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