英語脳を磨くには英語のネイティブがよく使う表現に慣れることがとても重要となる。
英会話初心者があまりマスターできていないそんな表現の一つが be supposed to 。
前回の記事で詳細に解説した used to と would の使い方同様に早いうちにマスターしたほうがいい。
過去の習慣”used to”と”would”の違いと使い方を音声付き例文で英語脳にする
この記事では一通り be supposed to の意味と使い方を解説した上で、さまざまなシチュエーションに即した対話形式の応用文を設ける。
また、間違えやすい be going to との決定的な違いもわかるように解説する。
つまり、実際の場面ではどのように使われているかをマスターすることで英語脳(英語による発想)を強化することができる。
この記事を何度か読み発音し練習することであなたの頭の中はかなりすっきりするはず。
では、行きましょう。
be supposed to の意味は三つ
先に発音について。
supposed だけの発音記号は [səpóuzd]
これが supposed to となると [səpóustu:]
では、まず覚え方として be supposed to の意味は三種類と簡単に覚えよう。
1.予定(期待、意図)
2.決まり(義務、責任)
3.通念(常識、考え)
この括り方で理解するとだいたい間違いない。以下にそれぞれ解説する。
予定の be supposed to
I am supposed to meet my girl friend here.「彼女とここで会うことになってんだけど。」
His train is supposed to arrive at seven thirty.「彼が乗った列車は7時半到着予定です。」
This is not what I am supposed to be doing.「これ俺がやることにはなってないだろう。」
決まりの be supposed to
You are supposed to wear a suit here.「ここではスーツ着用になっています。」
Sir, you are not supposed to smoke here.「すみません、ここ禁煙になっています。」
注)これを You should not smoke here. とすると「ここは煙草だめですよ。」といった感じで強く聴こえる。注意したい。
My students are supposed to hand in their homework next Monday.「生徒は来週の月曜日に宿題を提出することになってます。」
通念の be supposed to
Dolphins are supposed to be intelligent.「イルカは賢い生き物と考えられいる。」
In Japan girls are supposed to give chocolates to the guys on Valentine’s Day.「日本ではバレンタインデーには女の子が男性にチョコレートを配ることになってるのよ。」
In my family I am supposed to do the dishes.「家では俺が皿洗い担当のようで。」
注)以上 be supposed to の意味を三つに分けて解説したが、実際に英語のネイティブはそういった違いを意識して使っているわけではない。
つまり、無意識のうちに be supposed to を使っている。従って、これは例文に慣れることでのみネイティブのように自然と使えるようになる。
そこで、下に be supposed to を使った対話形式の例文を載せる。
be supposed to の応用対話
以上の1.予定 2.決まり 3.通念 という概念分けで be supposed to の意味と使い方の整理はできたかと思うが、以下にそれぞれに即した対話の例文を載せる。
be supposed to 「予定」の対話
What time are you supposed to be at the station by?「駅には何時までに行く予定?」
I am supposed to be at the station by five.「私は五時までに駅に行く予定です。」
How come you are afraid she won’t come?「なんで彼女来ないんじゃないかって思うの?」
Because she is supposed to go on a date with me.「彼女俺とデートする予定だから。」
Are you supposed to attend the meeting?「ミーティングには出る予定なの?」
Yeah, I am. I’m also supposed to join the dinner party.「うん、そうだよ。で、宴会にも参加する予定。」
be supposed to 「決まり」の対話
Now, can I get started?「じゃあ、出発していいかな?」
No no, you are supposed to get an alcohol test before you drive.「ダメダメ、運転前はアルコール検査を受ける決まりよ。」
I believe I am qualified to join the team.「チームに入る資格はあると思いますが。」
People younger than 19 are not supposed to make the team.「18歳以下はメンバーにはなれません。」
How dare you invite Jonny again!「よくもまたジョニーを招待できたわね!」
I know what you mean, dear. But he is supposed to be our next chairman.「お前の言いたいことはわかるよ。でも、彼は次の会長に決まってんだから。」
be supposed to 「通念」の対話
Mom, I want to go to Japan to learn Japanese.「お母さん、日本語勉強するのに日本に行きたいんだけど。」
The language of Japanese is not supposed to be easy to learn.「日本語は簡単には学べないらしいよ。」
I am afraid we can’t keep alive going on like this.「このままだと生活できない気がする。」
There is supposed to be some cash handout coming soon.「もうすぐ何か給付金があるみたいだけど。」
Hey, you can’t slurp while you eat.「おい、食べる時に音を立てちゃいけないよ。」
It is not supposed to be bad manners in Japan.「日本ではマナー違反ではないらしいよ。」
be supposed to 過去形の意味
I am supposed to travel to London. は「私はロンドンに旅行することになっている」という意味だが、これが過去形 I was supposed to travel to London. になると「私はロンドンに旅行することになっていた」となり、結局ロンドンに旅行することはなかったという意味になる。
つまり、 be supposed to ~ の過去形は「~とはならなかった」「~とはしなかった」ということを意味する。
いくつか例文を載せる。
He was supposed to be here by this time.「彼はこの時間までに来るはずだった」→来なかった。
Japan was supposed to take part in the treaty.「日本はその条約に参加するはずだった」→参加しなかった。
She was supposed to say “yes.”「彼女イエスと言ってくれると思ったんだけど」→イエスと言わなかった。
ここでその他の表現法と比較をしたい。
You were supposed to take care of the dogs. は「あなたが犬たちの世話をするはずだったのよ」という意味。ここには「あなた」を非難するニュアンスはない。
これが You should have taken care of the dogs. となるとその状況から「あなたが犬たちの世話をすべきだったのよ」と多少「あなた」に責任を求めている。
これが明らかに非難する表現であれば You had to take care of the dogs.「あなたが犬たちの世話をしなければならかなかったのよ」となる。
believe, think, suppose, guess の違い
suppose の意味は「思う」だが類語には believe, think, guess などがある。
これらの単語の違いは「思う」確信度の違い。確信度の高い順で並べると以下のようになる。
believe > think > suppose > guess
I believe he will finish the job tomorrow.「彼は必ず明日にはその仕事を終わらせると信じている」
I think he will finish the job tomorrow.「彼はおそらく明日にはその仕事を終わらせると思う。」
I suppose he will finish the job tomorrow.「彼はたぶん明日にはその仕事を終わらせると思う。」
と、ここまでは程度の差はあれ何らかの根拠や確証があっての表現となるが、これが guess となると根拠も何もない。
I guess he will finish the job tomorrow.「わかんないけど、彼は明日にはその仕事終わらせるんじゃないかな。」
ネイティブがよく使う問いかけに Guess what? がある。これは Guess what I’m thinking. 「私が何を考えているか当ててみて」の略だと言われているが、実際には「ねぇ、ちょっと聞いて」といって話しかける場合に使われる。決まった受け答えは What? である。
Guess what, Tom.「ねぇ、トムちょっと聞いて。」
What?「なんだよ?」
be supposed to と be going to の違い
さて、もうひとつ。 be supposed to という表現と be going to の表現の違いについて述べる。
It is supposed to snow tonight.「今夜雪になりそうよ。」
*天気予報でそう聞いた程度の情報を元に話す場合。
It is going to snow tonight. 「今夜は雪だよ。」
*空に雪雲や遠くの雪を見て確信がある場合に使う表現。
What time are we supposed to be there?「俺たち何時にそこに行くことになってるんだっけ?」
*状態を訊いている。
What time are we going to be there?「私たち何時にそこに行くことにしてるんだっけ?」
*意思を訊いている。
まとめ
・be supposed to の意味は「予定」「決まり」「通念」に分かれる。
・しかし、ネイティブは実際にはそういった区別を意識せずに be supposed to を使っている。
・なので、be supposed to が使われているシチュエーションで使い方に慣れることでのみ be supposed to の使い方をマスターできる。
・be supposed to の過去形は「そうはならなかった」という意味になる。
・日本語の「思う」に相当する英単語には believe, think, suppose, guess などがあるが、これらの違いは確信度。確信度が高い順に並べると、
believe > think > suppose > guess
・be supposed to は「状況的にそうなっている、そうらしい」を表現するが、be going to は確信がある表現。
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