英会話をモノにしたいが何から始めたらいいのかわからないといった人が多い。
そこでオンライン英会話に参加したり英会話スクールに通うということになるがなかなか上達しない。
結局は学校で習ったような感覚のまま英語を勉強する羽目になる。そんな悩みを抱えていませんか?
実は、英会話の上達には効率的な手順がある。
それは英文法を発音や抑揚や音声変化と同時に習得すること。
ここを押さえて無駄なく練習すれば英語脳と呼ばれる英会話の神経回路が生まれる。
後はこの回路を使っていけば数多くの英単語や英語表現が脳内にストックされる。
また、この回路内にある英単語や英語表現は常にアウトプット準備OKとなる。
つまり、英会話は自動的に可能となる。
このわけと英会話上達のプロセスを解説する。
何より優先すべき英文法習得
英会話初心者が英会話を学ぶ上で何より重要なのが英文法の修得。
英文法がわかっていないと英文はわけのわからないただの英単語の羅列に過ぎない。
英文法がわかっていると英単語が並んだ英文に忽然と意味が現れる。
その学ぶべき英文法は無限にあるのではなく、ある程度進んで行くと上限がある。
ポイント1.
英会話に必要な英文法は有限。
これに比べて英単語や英語表現は無限とも言えるが、この無限の英単語や英語表現を捉え意味を理解するのも【英文法という基礎力次第】。
こういった意味も含んで、英会話初心者は何より英文法の修得を優先させなければならないが、会話にまずは必要な英文法は以下のとおり。
中学レベルの英文法
+ 若干の仮定法
この範囲の英文法が修得できると実際の英会話の上達は早い。なぜなら、英語のネイティブは主にこの範囲の英文法で話をしているからだ。
英文法は発音・抑揚・音声変化と同時に学ぶ
日本人が学校で英語を学ぶ時は英文法を基にリーディングやライティングを練習する。
しかし、リスニングやスピーキングは別に学ぶことが多い。
これは英会話の修得を目指すには極めて不効率。
相手を伴なって英語を聴いて話す技術は常に音声とともに習得すべきことだ。
しかも、この発音や抑揚や音声変化というものは英文法同様に習得すべき内容は有限。
ある程度までモノにするとそれ以上は学ぶ必要はない。
ポイント2.
英会話に必要な発音・抑揚・音声変化も有限。
繰り返すと、英単語には流行語(buzzword)や 俗語(slang)、あるいは業界用語、ビジネス用語、地域用語、また英語表現にはオフィシャルな表現、カジュアルな表現、特定の年齢層にしか使われない表現などが無限にあると言える。
最終的にはこういった実際にネイティブが多用する単語や表現について行けるところまで英会話力を伸ばしたいわけだが、その基礎中の基礎が英文法と発音・抑揚・音声変化の修得である。
従って、英文法の修得を最優先事項として英語を学ぶべきことではあるが、その際に常に音声とともに英文法を習得する手順が重要である。
英文法・発音・抑揚・音声変化の同時習得の例文
やり方のコツを理解するために例文を挙げて練習する。
例文1)名詞と現在分詞の繋ぎ方
・若いお母さん → a young mother
・歌を唄っている若いお母さん → a singing young mother
・子守唄を唄っている若いお母さん → a young mother singing a lullaby
・赤ちゃんを抱いて子守唄を唄っている若いお母さん → a young mother singing a lullaby with her baby in her arms
上の音声はすべてゆっくりとそれぞれの単語が聴き取れるようにしているが、実際の英会話で「私の妻は赤ん坊を抱いて子守唄を唄っているあの若いお母さんです」といった内容になれば音声変化(リエゾン、リダクションなど)を含めて下のような発音や抑揚となる。
My wife is that young mother singing a lullaby with her baby in her arms.
名詞と分詞の文法的な繋ぎ方を学ぶと同時に発音・抑揚・音声変化も習得できる例である。
例文2)名詞と過去分詞の繋ぎ方
・口語英語 → Spoken English
・シンガポールで話されている英語 → a variety of English spoken in Singapore
・中国語とマレー語の要素を組み込んでシンガポールで話されている英語 → a variety of English spoken in Singapore, incorporating elements of Chinese and Malay
こちらも実際の会話などで「シングリッシュとは中国語とマレー語の要素を組み込んでシンガポールで話されている英語のことです」となる場合は音声変化を伴なって下のようになる。
Singlish is a variety of English spoken in Singapore, incorporating elements of Chinese and Malay.
この例文では名詞と過去分詞の繋がり方の他に種類を表現する時に a variety of というフレーズの使い方も勉強できる。
また、「~を組み込んで」に相当するところは 「…, incorporating ~」とすればいいことも勉強できる。
つまり、英文法と同時に英語表現を発音・抑揚・音声変化とともに一度に吸収できる効率的で有効な習得法の例である。
例文3)大きな音声変化の習得で一気に英文を理解する
実際に英語のネイティブがペラペラと話すといったい何を言っているのかさっぱりわからないということがある。
原因は各英単語の発音がリエゾンやリダクションすることで崩れてしまっているため英会話初心者には捉えることが難しい。
これはそういった英文全体がどんな発音や抑揚になるかに慣れるしかない。
ゆっくり一語一語を正確に話した場合と実際のネイティブが話した場合の例を6例示す。
①:I have a lot of receipts to sort out by tomorrow.「明日までに分類しなければならない領収書がたくさんある。」 *sort out「分類する」
I’ve a lot of receipts to sort out by tomorrow.
②:I am going to get to the bottom of this.「この真相は突き止めてやる」 *get to the bottom of ~「~の真相を突き止め」
I am going to get to the bottom of this.
③:My son is getting out of hand.「息子が手に負えなくなってきた。」 *get out of hand「手に負えなくなる」
My son is getting out of hand.
④:Where I am from, you buy me a drink first.「俺の居るところじゃあんたが先にいっぱい奢るのが普通なんだけどな。」 *このニュアンスを英語ではこう言える点に注意。
Where I am from, you buy me a drink first.
⑤:I am sorry it turned out like this.「こうなっちゃって残念だよ。」 *turn out like ~「~のようになる。」
I am sorry it turned out like this.
⑥:That is not anywhere near here.「こんなところにあるわけないさ。」 *直訳→「それはここに近いところのどこにもない。」
That is not anywhere near here.
このように単文全体を一つの発音や抑揚の流れとして習得することでネイティブの話は理解できるようになる。
これは文法や表現法の勉強と同時にやることで効率的な英会話習得法となる。
音声を伴う英文法の習得は独学が最適である理由
こういった習得法は独学が最適だ。
なぜなら、英文法を発音・抑揚・音声変化とともに習得するには何より繰り返し練習が必要だからだ。
オンライン英会話や英会話スクールなどのような相手を伴なう勉強法には時間調整や通学といった手間暇が掛かると同時に、自分のペースで繰り返し練習ができないという問題がある。
参考記事:挫折しないマイペースな英会話習得法に必要不可欠な理解と手順とは
英会話の初心者が他所に頼りたくなる気持ちはわかるが、その依頼心が挫折と失敗の大きな原因であることも事実。
このブログではそういった挫折や失敗に陥らずに自分で英会話をモノにするためのアドバイスをしている。
では、オンライン英会話や英会話スクールを否定しているのかと言えばそうではない。
オンライン英会話や英会話スクールを利用する前にまずは自分で勉強できるコツを身につけることが優先であると言っている。
ある程度自分で英会話をモノにした上でオンライン英会話や英会話スクールを利用するのはとても意味がある。
その順序を間違えないことだ。
まとめ
1:英会話初心者は何より英文法の修得を優先すべし。
2:英文法はすべて発音・抑揚・音声変化の練習とともに学ぶべし。
3:英会話初心者は独学法を身に付けた後でオンライン英会話や英会話スクールを利用すべし。
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