英語脳シリーズ⑨
学校英語では、形容詞・形容詞句・形容詞節というように名前が次々と変わる。
さらに関係代名詞や関係副詞まで登場すると、「また新しい文法か…」と感じてしまう人も多いだろう。
しかし、ネイティブスピーカーはそんな細かい分類を意識して英語を話しているわけではない。
彼らはただ一つ、
「名詞をもっと詳しく説明したい。」
その感覚だけで、必要な情報を次々と付け足しているのである。
つまり、
- 形容詞
- 形容詞句
- 形容詞節
- 関係代名詞
- 関係副詞
これらはすべて、「名詞を説明するための代入パーツ」という同じ仲間なのだ。
この記事では、学校英語の細かな分類をいったん忘れ、「名詞の箱へ詳しい情報を代入する」という英語脳の視点から、形容詞の世界を一気に理解していこう。
- 副詞を「修飾」ではなく「情報追加」と捉えるメリット
- 単語一つの副詞が持つ「情報の種類」
- 前置詞句(副詞句)も単なる情報追加パーツであること
- 難しそうな「副詞節」を一瞬で見分ける代入法
- ネイティブと同じ順番で英語を組み立てる脳の作り方
1 学校英語は分類が多すぎて混乱する
学校の英語の授業を思い出すと、とにかく新しい用語が次から次へと出てきたはずだ。
- 形容詞
- 形容詞句
- 形容詞節
- 関係代名詞
- 関係副詞
これらをすべて別物として教えられるため、覚える量が増えて頭の中が混乱してしまう。結果として、英語を話そうとした瞬間に「どれを使うべきか」とフリーズしてしまうのだ。
2 ネイティブは「名詞を詳しくするパーツ」としか考えていない
英語脳の視点では、「修飾」というお堅い言葉はいっさい使わない。代わりに「詳しく説明する」という感覚を持つことが重要だ。
これまでシリーズを通して解説してきた「代入法」を思い出してほしい。頭の中に【名詞】という土台があり、その横に【詳しく説明する箱】が用意されている。ネイティブは、その箱に自分が思いついたパーツ(単語でも、句でも、文でも)をポンと代入しているだけなのである。
a man (ある男性)
▼
【 詳しくする箱へパーツを代入 】
[ beautiful ] (形容詞)
[ with a big smile ] (形容詞句)
[ who lives next door ] (形容詞節)
[ who lives next door and always greets me ] (長い節)
▼
【 完成した名詞(塊)】
どうだろうか。こうして見ると、学校英語の難しい文法用語が、すべて「同じ一つの箱」に代入されるパーツに過ぎないことが直感的にわかるはずだ。パーツの長さが違うだけで、やっていることは100%同じなのである。
3 まずは一語だけ代入する
まずは、最もシンプルな一語だけの形容詞から見ていこう。これは日本語の感覚と同じように、名詞の前にポンと代入される。
- a man
- a [ beautiful ] flower
- an [ interesting ] book
- a [ difficult ] question
ここでは一語だけの形容詞だ。名詞の前に「詳しい情報」を1つ代入しているだけである。
4 形容詞句も同じ代入
次に、2語以上の塊になった「形容詞句」を見てみよう。読者が最も理解しやすい例を用意した。
- a man [ with a big smile ] (満面の笑みを浮かべた男性)
- a book [ on the table ] (テーブルの上の本)
- the girl [ next to me ] (私の隣の女の子)
- the house [ across the street ] (通りの向こうの家)
二語以上になっただけで、やっていることは一語の形容詞と全く同じ。「名詞を詳しく説明するパーツ」が後ろの箱にカチッと代入されているだけなのだ。
5 形容詞節も同じ代入
ここが今回の記事の山場だ。主語と動詞が含まれる「文(節)」を使って、名詞を詳しく説明してみよう。まず一番分かりやすく、名詞がどのように拡張していくか、そのインパクトのある流れを見てほしい。
① a man(ある男性)
↓
② a man [ with a big smile ](満面の笑みを浮かべた男性:句を代入)
↓
③ a man [ who lives next door ](隣に住んでいる男性:文を代入)
↓
④ a man [ who lives next door and always greets me in the morning ]
(隣に住んでいて、朝いつも私に挨拶をしてくれる男性:長い文を代入)
どうだろうか。④の英文は一見すると非常に長く見える。しかし、頭の中の構造は「a man」の後ろの箱に、詳しい説明文をポンと代入しているだけ。ネイティブスピーカーは、この感覚で後ろへ後ろへと情報を付け足しているのだ。
6 説明したい対象ごとに見ると英語が作りやすい
この名詞の後ろの箱は、説明したい対象(人・物・場所・理由)ごとにパーツが決まっている。これらもすべて「形容詞の仲間(代入パーツ)」として捉えると、驚くほどスムーズに文が作れるようになる。
【人】を説明するパーツ
- a teacher [ who explains things very clearly ](教え方がとても分かりやすい先生)
- a friend [ who I can talk to honestly ](本音で話せる友達)
- a woman [ whose voice sounds familiar ](声に聞き覚えのある女性)
【物】を説明するパーツ
- a camera [ that I use every day ](私が毎日使うカメラ)
- a song [ that reminds me of my childhood ](子供時代を思い出させる曲)
- a document [ that needs to be checked again ](再チェックが必要な書類)
【場所】を説明するパーツ
- the cafe [ where I write articles ](私が記事を書くカフェ)
- the station [ where we met ](私たちが待ち合わせた駅)
- the town [ where my parents live ](私の両親が住む町)
【理由】を説明するパーツ
- the reason [ why I keep writing ](私が書き続ける理由)
- the reason [ why this matters ](これが重要な理由)
- the reason [ why I chose this path ](私がこの道を選んだ理由)
ここで、関係代名詞・関係副詞も「形容詞の仲間」ということが自然に理解できたはずだ。学校英語のように別々に覚える必要は一切ない。
7 英語脳は代入を繰り返すだけ
ここではシリーズ共通の核心をお伝えする。先ほど見た名詞の拡張プロセスをもう一度頭に叩き込もう。
① a man
↓
② a man [ with a big smile ]
↓
③ a man [ who lives next door ]
↓
④ a man [ who lives next door and always greets me ]
↓
⑤ a man [ who lives next door and always greets me in the morning ]
ネイティブスピーカーは、難しい文法名称を思い浮かべているわけではない。ベースとなる名詞を置き、思いついた情報を次々と代入しているだけなのだ。この感覚を身につけることこそが、真の英語脳である。
まとめ|形容詞も「代入」で理解すると英語は一気につながる
今回の内容をスッキリまとめてみよう。
- 形容詞
- 形容詞句
- 形容詞節
- 関係代名詞
- 関係副詞
これらはすべて、「名詞を詳しくするための代入パーツ」である。
英語とは、文法を暗記するものではない。空いている箱へ、思いついた情報を瞬時に代入していく言語なのである。
以下に、英語脳シリーズの一覧を載せる。
👉 学校英語では絶対わからない|英会話は「代入」で無限に話せるようになる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ①】
👉 学校英語では絶対わからない|過去分詞も「代入」で無限に広がる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ②】
👉 学校英語では絶対わからない|関係代名詞も「代入」で無限に広がる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ③】
👉 学校英語では絶対わからない|名詞節も「代入」で無限に広がる英語脳の仕組み【英語脳シリーズ④】
👉 学校英語では絶対わからない|不定詞は3種類ではない。「代入」で理解する英語脳の仕組み【英語脳シリーズ⑤】
👉️ 学校英語では絶対わからない|動名詞は不定詞と何が違うのか。「代入」で理解する英語脳の仕組み【英語脳シリーズ⑥】
👉 学校英語では絶対わからない|前置詞句は「意味」ではない。”代入”で理解する英語脳の仕組み【英語脳シリーズ⑦】
👉 英語の副詞は「情報を付け足す」だけ|位置で覚えない代入法で英語脳になる【英語脳シリーズ⑧】
代入法による実際の訓練方法はこちらの記事を参考に。
👉 私がYouCanSpeakを推す3つの理由|英語脳を反射神経に変える代入法トレーニングとは
全9回にわたって、英語のすべてのパーツ(名詞・動詞・前置詞・副詞・形容詞)を「代入法」という1つの軸で串刺しにして解説してきた本シリーズ。
次回はいよいよ【シリーズ最終回の総集編】として、これまで積み上げてきた9つの記事を1つに統合!「代入法」という絶対的な核を通じて、英文を頭から語順通りにガシガシ組み立てていく真の英語脳の完成形をお届けする。
バラバラだった知識が1つの綺麗な設計図として繋がる、シリーズ最高峰の集大成。これを見ずして英語脳は語れない。絶対にお見逃しなく!
運営者ヤヌスの心からのメッセージ
英語は「知識」ではなく「反射」です。
理解しただけでは話せるようにはなりません。
本当のゴールは“瞬時に口から出る状態”です。

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