英語を勉強していると、「現在分詞」という言葉を一度は耳にするはずだ。
学校では、
現在分詞 = 動詞 + ing
そして、
「〜している」
と教わった人が多いだろう。
もちろん、それは間違いではない。
しかし、私は現在分詞を単なる文法知識として覚えてしまうことに、少し違和感を持っている。
なぜなら、英会話で本当に必要なのは、「running は『走っている』という意味だ」と知っていることではないからだ。
目の前に犬が走っている。
その映像を見た瞬間に、
a dog running
という英語が自然に浮かんでくる。
これができることの方が、実際の英会話でははるかに重要なのだ。
私はこれまで半世紀にわたって英語と付き合ってきたが、英語を「日本語に訳して理解するもの」と考えている限り、どうしても反応に時間がかかる。
そこで私は、英語を「映像と直接結びつける」という考え方で捉えてきた。
今回の記事では、その中でも特に「現在分詞」に焦点を当てる。
そして最後には、この考え方を実際のトレーニングに落とし込んだ、最新の【英語脳構築講座・実践編】第7弾②も紹介したい。
- 現在分詞を日本語に訳さず「動き」として捉える思考法
- 静止画像から動きを取り出し、英語へと変換するステップ
- 「英文→映像」と「映像→英文」の回路の違い
- 【実践編・第7弾②】教材を活用した「英語の反射回路」の作り方
現在分詞を「〜している」とだけ覚えていないだろうか?
まずは、私たちが学校で教わってきた一般的な学習法から振り返ってみよう。
学校では「動詞+ing=現在分詞」と覚える
教科書を開くと、現在分詞は次のように並んでいる。
- running(走っている)
- walking(歩いている)
- drinking(飲んでいる)
- playing(遊んでいる)
これらを「単語の記号」として暗記した経験は誰にでもあるはずだ。
問題は「日本語訳を経由すること」
例えば、A dog is running. という英文を見たとき、頭の中で次のような処理をしていないだろうか?
- dog = 犬
- running = 走っている
- 組み合わせると「犬が走っている」
テストの点数を取るための知識としては、これで正しい。
しかし、「英会話で使える英語脳」という観点から見ると、日本語訳を経由する分だけ無駄なタイムラグが発生してしまうのだ。
「running=走っている」ではなく「走っている映像=running」
ここで、頭の中の処理ルートを逆転させてみてほしい。
目の前に犬が走っている写真があるとする。
- 通常のルート:
犬が走っている ➔「走る」は英語で run ➔ 現在分詞にして running - 目指したい「英語脳」ルート:
走っている犬の映像 ➔ running
「走っている」という日本語の言葉を介さず、映像そのものに running という英語をダイレクトに重ね合わせるのだ。
英語脳では「意味」だけでなく「映像」を結びつける
具体的には、映像を見ながら次のように英語を取り出していく。
① a dog(犬が見える)
② a dog running(走っている動きに気づく)
③ A dog is running in the park.(公園という場所も含めた完成形)
文法を組み立てるのではなく、視覚的に「見えた情報」から順に英語を伸ばしていく感覚だ。
👉 関連記事:名詞の前後に配置する現在分詞の理解で英語脳を拡張する例文
現在分詞は名詞に「動き」を重ねられる
少し文法的な側面から、現在分詞の本来の役割を整理しておこう。
現在分詞(ing)は、単なる「〜している」という日本語訳の記号ではなく、名詞に「動き」を重ねる働きを持っている。
a running dog
a running dog なら、「走っている犬」という一つの映像として捉えられる。
a black dog running in the street
さらに情報を増やすと、
a black dog running in the street
「黒い犬 + 走っている + 道路」という要素が組み合わさり、より鮮明な動く映像が頭の中に立ち上がってくるはずだ。
現在分詞とは、目の前の名詞に「ダイナミックな動き」を付与するための強力なパーツなのである。
「静止画なのに動きが見える」という面白さ
今回のトレーニングを構築するにあたり、私はあえて「動画」ではなく「静止画像」を採用している。
動画ではなく、一枚の画像から動きを捉える
動画は次々と映像が流れていってしまうが、一枚の静止画像には「その一瞬の動き」が凝縮されて閉じ込められている。
- 公園を走っている犬
- カフェでコーヒーを飲んでいる女性
- 自転車に乗っている男性
- 犬に餌をあげている少女
静止画だからこそ、じっくりとその映像を見つめ、「この一瞬の動き」を観察することができる。
画像を「英語を引き出すトリガー」にする
教材における画像は、単なる「挿絵」ではない。
画像を見た瞬間に英語を脳内から引っ張り出すための「トリガー(引き金)」なのだ。
画像を見る ➔ 動きを捉える ➔ 現在分詞を取り出す。
この一連の動きを身体に染み込ませていく。
「英文→映像」と「映像→英文」は別の能力
ここで、当講座のシリーズにおける学習ルートの位置付けを確認しておこう。
第1弾からの基本ルート:英文 ➔ 映像(理解の回路)
例えば、A woman is drinking coffee. という英文を聞いて、「女性がコーヒーを飲んでいる光景」を頭に浮かべる。
これは英語を「理解する回路」だ。
第7弾①での逆方向:映像 ➔ 英語(取り出しの回路)
第7弾①では、逆のルートを訓練した。
目の前の静的な映像(女性、カフェ、カップ)を見て、
a woman ➔ a woman with a cup of coffee
と英語を取り出していく。
第7弾②:映像 ➔ 動き ➔ 現在分詞 ➔ 英語
今回の第7弾②では、そこに「動き」を加える。
- 女性が見える(a woman)
- 飲んでいる動きを捉える(a woman drinking coffee)
- 完成形を作る(A woman is drinking coffee at a cafe.)
静的な取り出しから、動的な取り出しへとステップアップするのだ。
知っている現在分詞を「使える英語」に変えるには?
多くの人が「英語が話せない」と悩む理由は、知識不足ではない。
「runningを知っている」だけでは会話では使えない
「running の意味は?」と聞かれれば、誰でも「走っている」と答えられる。現在分詞の文法解説もできるだろう。
しかし、目の前で実際に犬が走っているのを見たとき、即座に A dog is running! と声に出せるかというと、それは別の話だ。
ここにあるのは、「知識」と「反射」の差である。
必要なのは「覚えること」より「反応させること」
知っている現在分詞を瞬時に出せるようにするには、以下の反復が不可欠だ。
- 画像(映像)を見る
- 音声(英語)を聴く
- 口に出す
- もう一度画像を見て、英語をそらんじる
頭で考える隙を与えず、映像と音声を直結させる練習こそが、英語脳を作る。
【実践編・第7弾②】では「動いている映像」を教材化した
このアプローチをそのまま実践トレーニングに落とし込んだのが、今回公開した最新の有料教材だ。
👉 【実践編・第7弾②】動いている映像から英語を取り出す|現在分詞で「英語のカメラ」を動かす10トレーニング
これは「現在分詞のルールを説明する教材」ではない。
現在分詞を使って、目の前の映像から英語を反射的に取り出すためのトレーニング教材である。
10ユニットで「動きの取り出し」を段階的に練習する
教材では、厳選した10個の「動きのある映像」を使用し、段階的に難易度を上げていく。
| ユニット | トレーニングテーマ |
|---|---|
| 第1ユニット | 人の動きを取り出す |
| 第2ユニット | 物を動かす |
| 第3ユニット | 名詞 + 特徴 + 動き |
| 第4ユニット | 動き + 場所 |
| 第5ユニット | 人 + 物 + 動き |
| 第6ユニット | 複数の人物の動き |
| 第7ユニット | 動きの方向を取り出す |
| 第8ユニット | 二つの動きを一つの映像にする |
| 第9ユニット | 一枚の映像から複数の英文を取り出す |
| 第10ユニット | 総合トレーニング |
単語を10個覚えるのが目的ではない。「映像から英語を取り出す反応」を、10の異なる場面で脳に叩き込むのだ。
音声と画像を組み合わせる理由
今回の教材では、すべてのユニットに「ゆっくりスピード」と**「ネイティブスピード」**の2種類の音声を配置している。
目だけでなく「耳」と「口」も使う
画像を見る(目) ➔ 音声を聴く(耳) ➔ 声に出す(口)。
この3つの感覚を同時にフル活用することで、脳内の記憶回路は圧倒的に強固になる。
最終目標は「画像を見た瞬間に英語が出ること」
解説を読んで納得して終わり、では意味がない。
最終的に「画像を見ただけで、日本語を介さず英語が口から突いて出る状態」まで追い込んでいく。
英語脳とは「英語を知っている状態」ではない
私の考える「英語脳」とは、英単語や文法知識を大量に丸暗記している状態のことではない。
- 目にした映像から、英語をダイレクトに取り出せること
- 耳にした英語から、瞬時に映像を思い浮かべられること
この「映像 ⇄ 英語」の双方向の回路がスムーズに作動して初めて、実際の英会話で自由に言葉が出てくるようになるのだ。
現在分詞から過去分詞へ――「動き」の次は「結果」を見る
今回の第7弾②では、現在分詞を使って「動いている映像」を切り取るトレーニングを行った。
- 現在分詞(running / drinking / walking) ➔ 動いている映像
そして次回の【第7弾③】では、ここからさらに一歩進む。
- 過去分詞(broken / closed / cooked / arranged) ➔ 完成した状態の映像
「動き」を捉えた次は、「動きが終わった後に残った結果・状態」を捉えるトレーニングへ進む予定だ。
現在分詞と過去分詞という2つのレンズを手に入れることで、あなたの「英語のカメラ」は、目の前のあらゆる光景を切り取れるようになっていく。
まとめ|現在分詞を「文法」から「映像を捉える英語」へ
最後に、今回の重要なポイントをまとめておこう。
- 現在分詞は「〜している」と日本語訳するためだけの知識ではない
- 名詞に「動き」を重ねてダイナミックな映像を作るパーツである
- 静止画像を使うことで、「一瞬の動き」を深く脳に焼き付けられる
- 「映像 ➔ 現在分詞 ➔ 英語」という直接ルートを意識する
- 知識を増やすこと以上に、反射的に取り出す反復練習が重要である
現在分詞を文法として暗記するのをやめよう。
現在分詞を使って、目の前の映像から反射的に英語を取り出せる脳を育てていってほしい。
▼ 「現在分詞を知っている」から「映像を見た瞬間に英語が出る」へ。今回の記事で解説した考え方を、実際に10個の映像と音声でトレーニングできる教材にした。
👉 【実践編・第7弾②】動いている映像から英語を取り出す|現在分詞で「英語のカメラ」を動かす10トレーニング
【英語脳構築講座】実践編シリーズ一覧
運営者ヤヌスの心からのメッセージ
英語は「知識」ではなく「反射」です。
理解しただけでは話せるようにはなりません。
本当のゴールは“瞬時に口から出る状態”です。


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