英語を勉強していると、
「過去分詞がなかなか覚えられない」
「brokenとbreakingの違いが、頭では分かっても会話になると出てこない」
そんな経験はないだろうか。
学校では、
broken = 壊された
closed = 閉められた
written = 書かれた
というように、過去分詞の意味を日本語で覚えることが多い。
もちろん、それでも文法問題は解ける。
しかし、英語を実際に使うための脳を作るという意味では、それだけでは足りない。
たとえば、目の前に壊れた窓があったとする。
そのとき、
「壊れた……英語では何だっけ?」
と日本語から英語を探すのではなく、
壊れた窓の映像 → broken
と反応できたらどうだろう。
これなら、英語を組み立てる前に、すでに英語が立ち上がっている。
私は、この「映像から英語を取り出す反応」こそが、英語脳を作る上で重要だと考えている。
今回は、過去分詞を単なる文法知識としてではなく、「完成した映像の状態を捉えるための英語」として考えてみたい。
そして最後には、実際に画像と音声を使って、この反応を繰り返し鍛える方法も紹介する。
この記事でわかること
- 過去分詞を「〜された」と訳さずに直感的に捉える思考法
- 現在分詞(動き)と過去分詞(完成した状態)の決定的な違い
- 「英語のカメラを止める」感覚で英文を伸ばす「代入」の仕組み
- 「画像+音声+発話」の反復トレーニングが英語脳を作る理由
過去分詞を「〜された」と覚えても、英語は出てこない
broken=壊された、ではなく「壊れた状態」を見る
学校英語の多くは、過去分詞を「〜された」という受動の日本語訳とセットで丸暗記させる。
- broken(壊された)
- closed(閉められた)
- painted(塗られた)
- written(書かれた)
文法問題を解く上では、この覚え方でも対応できるかもしれない。
しかし、「過去分詞の意味を知っていること」と「過去分詞が使えること」は全く別物である。
「brokenの意味は?」には答えられても……
例えば、「brokenの意味は?」と聞かれれば、「壊れた」「壊された」とすぐに答えられるはずだ。
ところが、実際に壊れた窓を見た瞬間には、「broken」がパッと出てこないことがある。
ここに、知識と反射の差がある。
英会話で必要なのは、単語帳の記憶を検索することではなく、目の前の視覚情報に対してダイレクトに英語を重ねる反射神経である。
過去分詞は「完成した映像」を捉える
では、どうすればその反射神経を作ることができるのか。
重要になるのは「どんな映像を見ているか」という意識だ。
現在分詞は「動いている映像」
前回の記事(第7弾②)で解説した現在分詞は、「動いている映像」を捉える表現だった。

a dog running(走っている犬)
これは、犬が足を動かして走っている進行中のアクションを見ている。
つまり、動いている映像 → running という回路だ。
過去分詞は「動きの結果として残った状態」
一方、過去分詞(a broken window)はどうだろう。

窓が割れるその瞬間の動きを見る必要はない。
いま目の前にあるのは、壊れた結果としてそこに残っている窓である。
つまり、
現在分詞=動いている映像
過去分詞=動きの結果として残った状態(完成した映像)
という違いがある。
過去分詞は、すでに動きが完了し、完成した映像から状態を取り出すための英語なのだ。
「英語のカメラ」で考えると過去分詞が見えてくる
現在分詞はカメラを動かす
犬が走っている。
その動きを追いかけるように、レンズをスーッと動かしながら撮影する。
これが「現在分詞=英語のカメラを動かす」感覚である。
過去分詞はカメラを止める
窓が壊れた。
その結果として残った状態を静止画として捉える。
これが「過去分詞=英語のカメラを止める」感覚だ。
動きそのものを追うのではなく、動きの結果としてそこにある状態にカメラを止める。
そう捉えることで、過去分詞は一気に使いやすいパーツへと変わっていく。
映像から過去分詞を取り出す「代入」という考え方
名詞に「状態」を重ねる
実際の英文作りでは、見えた名詞に対して「止まった状態」をレイヤーのように重ねていく。

a window(窓が見えた)
↓
a broken window(壊れた状態を重ねた)
↓
a broken window in the old house(古い家の中にある、と場所を加えた)
このように、名詞 → 状態 → 場所 と情報を後ろへ重ねていく(代入する)ことで、英文は自然と伸びていく。
日本語から英語を作らない
「壊れた」という日本語を思い浮かべてから「brokenだ」と探すのではない。
壊れた窓の映像 → 状態を捉える → broken
というダイレクトなルートを作る。
このストレートな回路こそが、英語脳の基礎となる。
実際にやってみよう|映像から過去分詞を取り出す
この反応を鍛えるために作成したのが、実践教材『第7弾③』だ。
実際のトレーニング画面を例に、どのように回路を作っていくのか紹介しよう。
ユニット1では「broken」を取り出す

教材では、一コマの静止画像を見ながら、段階的に言葉を取り出していく。
STEP 1:a window(窓)
STEP 2:a broken window(壊れた窓)
STEP 3:a broken window in the room(部屋の中にある壊れた窓)
★完成形:There is a broken window in the room.(部屋の中に壊れた窓がある。)
文章を目で追うだけではない。
画像を見ながら音声を聴き、声に出して繰り返すトレーニングを行う。
ユニット5では「written」を取り出す

ユニット5では、手紙に残された文字という状態を取り出す。
STEP 1:a letter(手紙)
STEP 2:a letter written by my grandfather(祖父によって書かれた手紙)
STEP 3:a letter written by my grandfather many years ago(何年も前に祖父によって書かれた手紙)
★完成形:This is a letter written by my grandfather many years ago.
このように、一つの画像を見ながら過去分詞を取り出し、さらにその奥へ情報を重ねていく。
つまり、第7弾③は「過去分詞を覚える教材」ではない。
画像と音声を使って、過去分詞を反射的に取り出すためのトレーニング教材なのだ。
【トレーニングの基本ステップ】
- 画像を見る
- 音声を聴く
- 声に出す
- もう一度画像を見る
- 今度は画像だけを見て英語をそらんじる
これを10個の場面で繰り返し行っていく。
なぜ「画像+音声」の反復が英語脳につながるのか
「読む」だけでは反射にならない
解説を読んで「broken=壊れた、という意味か」と理解するだけでは、実際の会話でパッと出てくる回路には育たない。
画像と音声をセットにする
そこで、映像 + 英語の音 + 自分の発話 をセットにして刷り込む。
何度も繰り返すことで、壊れた窓を見た瞬間に「broken」「a broken window」という英語が直接立ち上がるようになる。
これこそが「英語脳」の正体である。
第7弾①〜③で「映像から英語を取り出す力」を段階的に鍛える
【実践編・第7弾】シリーズは、見る映像の対象を段階的に広げられるよう設計している。
| シリーズ | 捉える映像 | 取り出す英語 |
|---|---|---|
| 第7弾① | 見えるもの | 名詞・特徴 |
| 第7弾② | 動いている映像 | 現在分詞 |
| 第7弾③ | 完成した状態 | 過去分詞 |
第7弾①で「見えるもの」を英語にし、第7弾②で「動いているもの」を英語にし、第7弾③で「動いた結果として残った状態」を英語にする。これにより、目の前の景色を自在に英語化する回路が完成していく。
過去分詞を「知っている」から「見たら出てくる」へ
broken、closed、cooked、painted、written、arranged……。
これらの意味を知っているだけで終わらせてはもったいない。
- 壊れたものを見たら ➔ broken
- 閉じたものを見たら ➔ closed
- 出来上がった料理を見たら ➔ cooked
という反応を作ること。
英語脳とは、知識を蓄え込んでいる状態ではない。
見たものに対して、英語が反射的に立ち上がる状態のことである。
第7弾③では10個の「完成した映像」でトレーニングする
教材本編では、この反応を作るための10のユニットを収録している。
- broken window(壊れた状態)
- closed door(閉じた状態)
- cooked dish(完成した料理)
- painted wall(塗られた状態)
- written letter(書かれた手紙)
- arranged books(並べられた本)
- broken bicycle + left(2つの状態の重ね合わせ)
- damaged car + parked(複合状態の切り出し)
- 一枚の映像から複数の状態を取り出す連続実況
- 【総合】1枚の画像から全ての要素を一本の英文に組み上げる
まとめ|過去分詞は「状態を映像から取り出す英語」
過去分詞を「〜された」という日本語だけで暗記しても、会話の反射神経にはなりにくい。
【本記事のポイント】
- 完成した映像を見る
- その状態を捉える
- 過去分詞を取り出す
- 英語として口にする
現在分詞が「動いている映像を見るレンズ」なら、過去分詞は「動きの結果として残った状態にカメラを止めるレンズ」である。
【英語脳構築講座】実践編シリーズ一覧
【第7弾③】 【実践編・第7弾③】完成した映像から英語を取り出す|過去分詞で「英語のカメラ」を止める10トレーニング
「過去分詞の意味は知っている。でも、会話になると出てこない」
そんな人は、ぜひ一度、**「映像 → 過去分詞 → 英語」**というルートで練習してみてほしい。
第7弾③では、10個の完成した映像を使い、画像と音声を何度でも繰り返しながら、
見る → 聴く → 声に出す → 画像だけでそらんじる
というトレーニングを行う。
過去分詞を「知っている英語」から「見たら出てくる英語」へ変えていくための実践教材だ。
運営者ヤヌスの心からのメッセージ
英語は「知識」ではなく「反射」です。
理解しただけでは話せるようにはなりません。
本当のゴールは“瞬時に口から出る状態”です。


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