グラマー(文法)というレールに単語が走ると英会話になる法則

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Grammar(文法)は英会話の初心者が英会話を習得する際の基本。

列車であれば本線レールに当たる。この本線レールから支線レール(表現)が伸びてその上を列車(英単語)が走る。

基本の英文法が身に付いていないと英語表現は不可能で英単語を活かすこともできない。

かと言って、学校で習ったような英文法の習得法では英語の知識を日本語で得た状態で終わる。

いつまで経っても英語を語順通りに読んだり聴いたりして理解し、すぐさま英語で反応するといった英語脳は造られない。

英会話をなるだけ短期間でモノにするには訓練の仕方が重要となる。

この記事を読むと英会話に実際に役立つ英文法はどんなプロセスで身に付くかがわかる。

以下に解説と例文で示す。

 

英会話の基本文法 | 英文法習得はなぜ最優先か?

英語圏で育った子供はことさら英文法の勉強などしない。言語環境の中で自然と英語脳(英文法に則った理解や発想)が身に付くからだ。

しかし、日本で育った日本人の頭の中で自然と英語脳が育つことはない。

 

その日本人の頭の中に英語脳が育つためにはまずは英文のルール、つまりグラマーを脳内にしっかりと落とし込む必要がある。

 

グラマーが脳内に存在すると単語が羅列しただけの英文に忽然と「意味」が生まれる

 

英文は目に見えないグラマーという法則に則りながら英単語が並べられている。

英単語の組み合わせで出来た様々な表現(句、節など)も背景に隠れたグラマーの規則に則って存在している。

 

バラバラの英単語が意味ある句になる瞬間

a black dog(黒い犬) gate(門) long tail(長い尻尾) tough-looking(強そうな)といった英単語はそれぞれに存在すればそれぞれの意味しかない。

しかし、これが次のように繋がれば意味あるフレーズになる。

a tough-looking long-tailed black dog at the gate (門のところにいる尻尾の長い強そうな黒い犬)

 

意味あるフレーズが会話となる瞬間

上の意味あるフレーズ (a tough-looking long-tailed black dog at the gate) に「~が見えてる?」という意味を加えると会話文になる。

Do you see the tough-looking long-tailed black dog at the gate? (門のところにいる尻尾の長い強そうな黒い犬見えてる?) とこうなる。

これが目に見えないグラマーに支配された英単語やフレーズの姿。

 

参考記事:形容詞+名詞+前置詞の英語脳を作るために必須のセンスとは

 

英単語はグラマーに支配された英文中で意味ある英単語となる

 

これが英会話初心者にとって英文法の習得が最優先されるべき理由だ。

 

英会話の基本文法 | 必要な文法レベルとは?

普通の英会話に必要な英文法のレベルは中学レベルでいいと言われている。その通りではある。

ただ、ここでも問題はその中学レベルの英文法をどんなセンスでモノにするかということ。

ここで学校英語の文法書に戻って中学英語の文法をおさらいしようとするとまた英語脳を造る妨げになる。

英会話初心者はSVOやSVOCといった文法構造は知識として学んだがそれを瞬時に読み書きや実際の会話に活かせていない。

また、中学英語では仮定法を習わないが、実際の英会話では仮定法はよく使われているし話す場合は特に重要になるケースがよくある。次に例を示そう。

 

多用される would の使い方とシチュエーションとは

AさんとBさんが次のような会話をするとする。

A: あいつひょうきんなのはいいんだけどさ、いつも邪魔すんだよな。

B: 俺だったら近寄らないよ。

 

これが英語になると、

A: He is such a ham, all right, but always hamstrings me. 

*ham → ひょうきんもの  hamstring → 制限を加える

 

B: I would stay away from him.

 

日本語の文法書では If I were you, I would stay away from him.(もし私があなたなら彼には近寄らないでしょう)とセットで覚えさせられる。

しかし、実際の英語ではわざわざ If I were you, とは言わずに考えや主張に当たる I would stay away from him. だけが言われることが多い。

こういったセンスも英語脳を造る。

 

 can と be able to は違う

「私は英語が話せます」は I can speak English. だが、I am able to speak English. とはまず言わない。

これは基礎文法というより現実的な使われ方の問題。つまり、現実には学校文法で習うような can=be able to とはならない。少し解説する。

 

「あなたは英語が話せますか?」は Can you speak English? だが、これを Are you able to speak English? と言うと「あなたは英語を話す能力がありますか?」といったニュアンスとなる。

つまり、Do you have the ability to speak English? と同じ意味。

 

従って、敢えて相手にその能力があるかどうかを訊ねる場合、あるいは自分にはこれこれこれだけのことを可能とする能力があると表明する場合には be able to が使われる。

それ以外の普通の「できる」や「できますか?」は can を使う。

 

could と be able to が異なる意味となる場合

「列車に間に合ったかい?」は Could you catch the train? とはならない。これは Were you able to catch the train? と言う。

同様に、「彼にうまく話しかけれた?」は Could you successfully speak to him? とはならない。

Were you able to successfully speak to him? と言う。

 

しかし、「いつも早起きしてたから列車には間に合ってました」の場合は I could catch the train. となる。

同様に、「彼はいい人だからいつもうまく話しかけれました」という場合は I could successfully speak to him. となる。

 

上の例でわかるように単発の出来事に対しては be able to を使うが、一定の期間の事実などの場合は could が使われる。

これなどは学校ではあまり習わないし文法書にも書かれていないことが多い。実際の英語で感得していく以外にない。

 

このように英会話習得には概ね中学レベルの文法でいいとはいえ、学校で習う英文法では実際の英会話に通用するセンスを磨くことが難しい。

学校で習う英文法に傾斜していつの間にか英語脳から遠ざかるという危険性も大いにある。

 

英会話の基本文法 | 効率的な勉強法とは?

何かを身に付けるには継続した意識の集中が必要であることは言うまでもない。

しかし、これができないばかりに英会話が伸びない人が多い。

なので、何より毎日集中して継続する決心が必要なわけだが、やはり効率的なやり方次第で集中することも継続することも容易になる。

 

短時間でも毎日続けて英語の意識を維持すること

これは私がまだ英会話の初心者だった頃にやったことだが、昨日勉強した二三行の英文を紙に書いてポケットに入れて翌日を過ごす。

そして、ちょっとした隙間時間(2~3分でいい)があれば紙を取り出して何度か音読する。

これが日課というか癖になるとその効果は絶大である。

なぜなら、記憶というものは何度も蘇らせることで強化される。

そして、ある程度強化されると暗記という段階に入る。すると、忘れたくても忘れない状態になる。

 

因みに、私が若い頃に音読を繰り返して結果的に暗記してしまった英文は数多くあるが、参考までにその一部を下の音声でご紹介する。

ただ、初心者の場合はこれほど長い英文でなくてもいいし、自分に合ったレベルの英文が最適な練習材料となる。各人で選ぶべきことだ。

 

A News Report :Two firemen were overcome by fumes and several bystanders slightly injured in a fire last night at Paxton, Kent.

The blaze was caused when flames from a Guy Fawkes night bonfire organised in support of  local charities spread to nearby warehouses.

Firemen battled against the flames for several hours before getting them under control, and at one time there were ten fire-engines in attendance at the blaze ーthe largest in this part of Kent for more than five years.

 

A Lecture :You will all have seen from the handouts which you have in front of you that I propose to divide this course of lectures on the urban and architectural development of London into three main sections,

and perhaps I could just point out, right at the beginning, that there will be a good deal of overlap between them.

They are intended to stand as separate, self-contained units. Indeed, I would go as far as to say that anyone who tried to deal entirely separately with the past, the present, and the course of development in the future, would be misrepresenting the way in which urban growth takes place. 

 

英文を構成する意味上の塊を単位として理解する

上の例文 Two firemen were overcome by fumes and several bystanders slightly injured in a fire last night at Paxton, Kent. の場合は下の三つに分かれる。

 

Two firemen were overcome by fumes → 二名の消防士が煙にやられた

and several bystanders slightly injured → 数人の見物人が怪我をした

in a fire last night at Paxton, Kent    → ケント州パクストンで起きた昨夜の火事で

 

こういった英単語の塊を意味上の単位として頭に入れていく意識が重要となる。

また、この意識が出来てくると英文を作成する際にも英語脳で発想できるようになる。

まとめ

  1. 英文法の重要性:
    • 英語脳を育てるために不可欠
    • 単語の羅列に意味を与える
  2. 必要な文法レベル:
    • 基本的には中学レベルで十分
    • 学校で習う文法とは異なるアプローチが必要
  3. 実際の使用例:
    • would, can/could, be able to などの微妙な使い分け
    • 実際の会話で使われる表現の重要性
  4. 効率的な学習法:
    • 短時間でも毎日続ける
    • 隙間時間を利用した音読練習
    • 意味のある単位(チャンク)で英文を理解する
  5. 英語脳の育成:
    • 繰り返しの重要性
    • 実際の使用を通じた感覚の習得

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