英会話を勉強したくてもなかなかまとまった時間が取れない、あるいは一日の中でどのように英会話を勉強すればいいのかわからない。
そんな悩みで英会話の勉強が進まないことはありませんか?
この現実的な悩みの解決法は二つ。
1)時間を決める。 2)やり方を決める。
私が実際に英会話初心者だった頃にやって大きな効果があった方法を解説する。
朝晩20分の英文暗記で英語脳のスイッチを入れる
英会話の実力を確実に伸ばすには勉強のための決まった時間が不可欠。これを決めることが何よりの優先事項。
いい睡眠を取った朝の頭はスッキリとして集中力が発揮されやすい。また、普通の人間の集中力は15~20分程度と言われている。
なので、朝起きて学校や仕事に行く前の20分間に二三行程度の英文を繰り返し音読するといい。
そして、夜眠気が出る前に同じ英文を20分程度繰り返し音読する。このやり方が記憶のベースを作る。
一日のスキマ時間に同じ英文を何度か音読する
朝晩20分間音読する英文は紙に書いてポケットに入れておく。
そして、何らか空き時間ができたらすぐに取り出して何度か音読する。
スキマ時間が一日の中で3回でもあればこれは記憶を蘇らせるのに大きな効果を発揮する。
英会話ができるようになるためには英単語やイデオムやフレーズをたくさん覚える必要がある。
記憶は気合で深まるものではない。記憶は単語やイデオムやフレーズを何回蘇らせたか、言ってみれば記憶の回転率で決まる。
なので、覚えてやろうなどと思わずに何度も触れることで強化される。
ある程度強化された記憶は暗記の段階に入り、忘れられない記憶となる。
忘れられない記憶に入った英単語やフレーズはすぐに取り出せる記憶の引き出しに収まり、あなたの英会話力となる。
英単語、イデオム、フレーズは英文とともに覚える
英単語、イデオム、フレーズなどは単体で覚えようとしてもなかなか覚えられない。
しかし、全体で意味ある英文とともに頭に入った単語やフレーズは記憶に残りやすい。
なので、英単語、イデオム、フレーズなどをバラバラに覚えようするより短い英文を丸ごと練習したほうが記憶に残りやすい。
参考記事:覚える努力なしに自然と記憶に残る英単語は英文とともに英語脳に入る
次に英会話初心者向けに適当な練習材料となる二三行の英文を紹介する。音声も入れるので是非音読をしてもらいたい。
英文中のフレーズをモノにするプロセス
英文中にはいくつもの英単語があるが、それぞれの英単語の意味は辞書などで調べればすぐにわかる。
しかし、言い回しとなるとこれは辞書では解決しない。これは英文を読みこなして慣れることが解決法となる。
例えば「お手紙ありがとうございます。またご連絡頂きいろいろと聞かせてもらってとても喜んでいます。皆さんのあの休暇はとても素晴らしいものだったでしょうね。」などと言った日本語。
これを直ちに英文で表現できないのが英会話初心者なのだが、次のような英文に慣れれば同じようなシチュエーションで必要な英語はすぐに組み立てられる。
Thanks for the letter. It was really nice to hear from you again and get all the news. That holiday of yours must have been marvellous.
・「とても喜んでます」 → It was really nice
・「またご連絡頂き」 → hear from you again
・「いろいろと聞かせてもらって」 → get all the news
日本語に相当する英文の表現法に慣れると何かを言いたい時に日本語で発想することなく英文が自然と出てくるようになる。
これが英文に慣れるプロセスだが、ここを鍛えるのにある程度は日本語の助けを借りてもいいが記憶は英文にすることが重要。
Thanks for the letter. It was really nice to hear from you again and get all the news. That holiday of yours must have been marvellous.
関連ある英単語を一度に複数覚える方法とは
関連ある英単語はまとめて練習すると一気に記憶の効率が上がる。
例1)桜にまつわる表現
「桜がつぼみを持つ」
「桜が咲き出す」
「桜が満開になる」
「他のいろんな春の花も咲く」
上の四つの表現は桜や花に関連した文章だ。これを表す英単語も関連性が高い。
関連性が高いということはそれだけ覚えやすい、記憶に残りやすいということだ。
「桜がつぼみを持つ」 → Cherry trees bud.
「桜が咲き出す」 → Cherry blossoms start to bloom.
「桜が満開になる」 → Cherry blossoms are in full bloom.
「他のいろんな春の花も咲く」 → Various spring flowers also come out.
例2)天候に関する表現
「梅雨に入ると毎日のように雨が降り、よく雷がゴロゴロと鳴ります」
お分かりのように梅雨の天候を端的に表した文章だが、これを英文にする。
When the rainy season sets in, it rains almost every day and thunder often rumbles.
ここで英会話の初心者が巧く表現できないのが sets in rumbles だと思うが、これらの意味をそれぞれ別々に日本語で覚えても英会話の力は身に付かない。
この英文を丸ごと練習することで sets inも rumblesも 頭に入る。
When the rainy season sets in, it rains almost every day and thunder often rumbles.
例3)同じ接頭語の英単語を一気に理解する
英単語は接頭語である程度意味が推測できる。
例えば、com という接頭語はラテン語系の接頭語だが「一緒に」あるいは「共に」といった意味がある。敢えて英語にすれば with や together という意味合いになる。
compassion という英単語は com(共に)+ passion(感情)ということで「思いやり」「同情」あるいは「哀れみ」という意味になる。
他に同型の接頭語を持つ英単語を3つ。
compress = com + press(押す)→ 圧縮する
composer = com + pos(置く)+ er(人)→ まとめて一つにする人、作曲家、作詞家
composition = com + posit(置く)+ ion(こと、もの)→ 組成、構成、楽曲
The great composer compressed people’s compassion into his composition.
「その偉大な作曲家は彼の作品の中に人々の思いを込めた」
冗長(redundant)過ぎる英文なので実際にはこういった表現はしないが、英単語を同じ接頭語の仲間として理解するには役立つ。
まとめとアドバイス
1)英会話の勉強を効率よく進めるには勉強のための「時間を決める」ことと「やり方を決める」ことが出発点となる。
2)朝晩20分間の英文音読を日課とする。
3)1日を通してスキマ時間に英文音読を繰り返す。
4)英単語やイデオム、フレーズはバラバラに覚えるのではなく英文とともに覚えることが肝要。
* 英文法に自信がない人には下の記事がお勧め。
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