使役動詞の違いと使い方を例文で理解し音声でモノにする英語脳造り

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英会話初心者にとって英文法用語の理解は難しい。「使役動詞」という言葉もその一つに違いない。

使役動詞は一般に「誰々(あるいは、何々)に~をさせる」という意味を伝える動詞である。

また、この使役動詞には make, let, have, get, help などがありそれぞれに意味やニュアンスが異なる。

ところが、この5つの使役動詞を英語のネイティブはよく使うし使い分けている。

従って、英会話初心者は早い段階で make, let, have, get, help の違いと使い方をまとめて習得したほうがいい。

本ブログ「最強の英会話独学法」は英会話の修得を目指す初心者向けブログなので、解説だけでなく音声付きの例文で状況に応じた使い分けの練習ができるようにしている。

下の記事を読み込み音声例文を何度か練習すれば5つの使役動詞の違いと使い方が身に付く。

 

各使役動詞の違いと使い方の理解

使役動詞 make, let, have, get, help の後の目的語に続くのが原形不定詞(動詞の原形)や 現在分詞、過去分詞、あるいは to + 不定詞の形になるかどうかなどの差があるが、知識で終わるのではなく実際に使える英会話力にすることが大切。

従って、英会話の習得のためにはまずは以下のように大雑把ではあるが本質的な理解をしたほうが役に立つ。

 

make → 「強制的に~させる」

let → 「好きなように~させる」

have → 「当然~させる」

get → 「何とかして~させる」

help → 「手助けして~させる」

 

以下にそれぞれの理解の仕方、意味の違い、使い方を例文と音声で解説する。

 

 

1. 使役動詞 make の意味と使い方

使役動詞 make「強制的に~させる」という強い意味。立場や力関係や原因として「~させる」という時に使う。

使役動詞 make に続くのは目的語原形不定詞か過去分詞の2種類。

① make + 目的語 + 原形不定詞

Who made you come here?「誰があなたをここに来させたの?」

 

My dad often makes me check if the door is closed.「父はよく私にドアが閉まっているかどうか確認させます。」

 

The way he talks always makes the audience laugh.「彼の話し方はいつも聴いてる人を笑わせる。」

 

② make + 目的語 + 過去分詞

この場合は目的語が「~される」という受け身の意味となる。

Try to make yourself understood in English.「英語で言いたいことを伝えてみてください。」

 

The company is struggling to make it known to the market.「その会社は市場に認知されるために悪戦苦闘している。」

 

I managed to make myself heard.「なんとか俺の言い分も聞いてもらえたよ。」

 

 

2. 使役動詞 let の意味と使い方

使役動詞 let「好きなように~させる」という意味。相手の希望に応じたり成り行きに任せる時に使う。

使役動詞 let に続くのは目的語 + 原形不定詞の1種類のみ。

① let + 目的語 + 原形不定詞

I will let him do if he wants.「彼がやりたいんだったらやらせるつもりよ。」

 

OK, let’s get started now.OK、じゃ始めようか?」

注)let’s get let  + us(目的語)+  get (原形不定詞)

 

We had no other choice and let it happen.「他に選択肢もなかったからそうさせたわ。」

 

ビートルズの曲 「Let It be」は有名だが、この曲の冒頭の歌詞は「悩み続けている自分の元にマリアが現れて let it be という知恵ある言葉を囁いた」という意味。この let it be は次のように解釈できる。

「それをあらせなさい」→「自分らしくありなさい」→「素直に生きていなさい」

ここから次のような let + 目的語 + be の表現も理解できる。

 

I want you to let her be for a while.「しばらく彼女をそっとしておいてほしいの。」

 

 

3. 使役動詞 have の意味と使い方

使役動詞 have 「当然~させる」という意味。当たり前のことや自然な流れの中で「~させる」や「~してもらう」という時に使う。

使役動詞 have に続くのは目的語 + 原形不定詞か現在分詞か過去分詞の3種類。

① have + 目的語 + 原形不定詞 

I am going to have you sit right here.「こちらに座って頂きます。」

 

Shall I have him call you back?「彼に電話させましょうか?」

 

We will have our son come and see you.「息子をお伺いさせるつもりです。」

 

② have + 目的語 + 現在分詞

これは①の have + 目的語 + 原形不定詞と似たような意味になるが、現在分詞の場合は進行中のニュアンスがある。

Shake it !  We have a taxi waiting for us.「急げよ!タクシー待たせてんだから。」  

 

We can’t have the guy going on like this.「奴をいつまでもこのままにはできない。」

 

My sister likes to have the music playing while she is taking a bath.「俺の姉ちゃん風呂入ってる時にこの音楽かけるの好きなんだよな。」

 

③ have + 目的語 + 過去分詞

この場合は目的語が「~される」という受け身の意味となる。

I want to have my hair cut now.「もう髪を切ってもらいたいわ。」

 

Yesterday my grandpa fell down and had his leg broken.「昨日じいちゃんがこけて脚折っちゃったんだよ。」

 

When did you say you had your car stolen?「車いつ盗まれたって言いましたっけ?」 

 

 

4. 使役動詞 get の意味と使い方

使役動詞 get「何とかして~させる」という意味。交渉したり頼んだりして「~させる」や「~してもらう」という時に使う。

使役動詞 get に続くのは目的語 + to不定詞か現在分詞か過去分詞の3種類。

① get + 目的語 + to不定詞

この場合は目的語の後に to不定詞の toが続くことに注意。

Did you get him to help you with your homework?「彼に宿題手伝ってもらえた?」

 

She managed to get her boss to accept the plan.「彼女はなんとか上司にそのプランを受け入れてもらった。」

 

Do you have any idea to get him to sign the agreement?「彼にその同意書に署名してもらう何かいい

アイデアあるかな?」

 

② get + 目的語 + 現在分詞

この場合、目的語が何らか進行している状態を意味する。

Can anyone get the engine running again?「誰かエン

ジン再作動にできる?」

 

It is always a tough job to get the staff working overtime.「社員に残業させるのはいつも骨が折れる。」

 

Diabetes has got him going to see the doctor for years.「糖尿病が彼を何年も病院に通わせている。」

 

③ get + 目的語 + 過去分詞

この場合、目的語が受け身の意味となる。

When did you get your hair cut?「いつ髪切ってもらったの?」

注)これは When did you have your hair cut? と意味は同じだが、get を使うと少しカジュアルにな表現になる。

 

We need to get the washing machine fixed.「洗濯機修理してもらわないと。」

 

Where did you get this photo taken?「この写真どこで撮ってもらったの?」

 

 

5. 使役動詞 help の意味と使い方

使役動詞 help「手助けして~させる」という意味。誰々(何々)が~するのを「手助けする」や「促進する」という時に使う。

使役動詞 help に続くのは目的語 + 原形不定詞か to不定詞の2種類だが意味は同じ。

① help + 目的語 + 原形不定詞

A friend of mine helped me clean up our messy garden.「友達がうちの散らかった庭を掃除するのを手伝ってくれた。」

 

He was kind enough to help me ride on the bus.「彼は親切に私がバスに乗るのを手伝ってくれたのよ。」

 

We really appreciate you for your having helped us get the job done.「我々はその仕事を完了するお手伝いをして頂いた貴殿にとても感謝しています。」

注)文中で過去を表す表現は「 having + 過去分詞」となる。上の例文では感謝しているのは現在で you が手伝ったのは過去。

 

② help + 目的語 + to不定詞

Can I help you to carry your luggage?「荷物運ぶのお手伝いしましょうか?」

 

I am ready to help you to finish your job.「あなたの仕事終わらせるお手伝いの準備OKよ。」

 

This dictionary will help you to expand your English vocabulary.「この辞書があなたの英語の語彙を広げるのに役立つでしょう。」 

 

原形不定詞の形でも to不定詞の形でも意味は同じと述べたが、多少の違いに言及すれば、もともとはイギリスで to不定詞が文法的に正しいとされた。しかし、アメリカで to 抜きで話すことが一般的になり、その後アメリカの世界的な影響の中で toなしの原形不定詞が一般的になったと言われている。

また、ニュアンス的には to がある to不定詞では help(手助け)する内容や過程に意識がある表現と言える。

これに比較すると to なしの原形不定詞で表現される形は help(手助け)する結果に意識がある表現と言える。

と解説してもわかりづらいので下の例文でくみ取って頂くといい。

 

「お母さんが美味しいパスタを作るのを手伝ってくれた。」

Mom helped me cook good pasta. → 最後まで手伝ってくれたというニュアンスがある。つまり、help(手助け)する結果に意識がある表現。

 

Mom helped me to cook good pasta. → パスタの作り方や料理の手順を手伝ったくれたというニュアンス。つまり、help(手助け)する内容や過程に意識がある表現。

 

まとめ

1)使役動詞 make, let, have, get, help の違いは下記のように大雑把に理解する。

make → 「強制的に~させる」

let → 「好きなように~させる」

have → 「当然~させる」

get → 「何とかして~させる」

help → 「手助けして~させる」

 

2)それぞれの意味と使い方の違いは具体的な例文を繰り返し練習することで身に付ける。

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