形容詞+名詞+前置詞の英語脳を作るために必須のセンスとは

ライティング&リーディング

英語を学び始めたばかりの方にとって、形容詞+名詞+前置詞の順序を理解することは、英語脳を作るための基本的なステップ

この順序を感覚として身につけることで、日本語にはない表現方法を直感的に使えるようになり、自然な英語に一歩近づく。

本記事では、日常の簡単な例文を用いて、英語らしい語順とその感覚を体得するためのコツを解説する。

基本の語順を理解するだけでなく、「赤い屋根の白い家」や「長い尻尾の黒い犬」などの複数の形容詞や前置詞を使った表現のコツも取り上げ、より具体的に英語脳を育てる練習方法をご紹介する。

白い家は a white house(形容詞+名詞)

白い家 → a white house    これは形容詞+名詞配置の基本形。

同様に

黒い犬 → a black dog

紅い屋根の白い家(形容詞+名詞+前置詞)

では、白い家から「赤い屋根の白い家」は

a white house → a white house with a red roof

同様に、黒い犬から「長い尻尾の黒い犬」なら

a black dog → a black dog with a long tail

同型の例文:

  1. 青いドアの小さな家
    英語: a small house with a blue door
    まず「小さな家」は「a small house」となり、その後に「青いドアがある」という特徴を加えるために「with a blue door」を続けます。

  2. 長い枝のある大きな木
    英語: a big tree with long branches
    この場合、「大きな木」に当たる「a big tree」を先に置き、「長い枝がある」という特徴を「with long branches」と加えます。

  3. 丘のふもとにある古いレンガの家
    英語: an old brick house at the bottom of the hill
    ここでは「古いレンガの家」という部分を「an old brick house」で表現し、位置を示す「丘のふもとに」を「at the bottom of the hill」と加えています。

  4. 見晴らしの良い小さなバルコニー
    英語: a small balcony with a nice view
    「見晴らしの良い小さなバルコニー」という意味を「a small balcony」とし、「良い見晴らしがある」という情報を「with a nice view」で補足します。

もう一つの表現法(過去分詞+形容詞+名詞)

「赤い屋根の白い家」 → a red-roofed white house

「長い尻尾の黒い犬」 → a long-tailed black dog

*ここで使われている red-roofed や long-tailed は名詞をハイフンで結び ed を加えることで過去分詞の形にしたもの。

これは現在分詞(動詞+ing、例:a running dog, a singing girl, a declining childbirth)と同様に形容詞となる。

同型の例文:

  • 黒い羽根の白い鳥
    英語: a black-feathered white bird

  • 青い目の金髪の少女
    英語: a blue-eyed blonde girl

  • 尖った耳の茶色い猫
    英語: a sharp-eared brown cat

  • 四輪の赤い車
    英語: a four-wheeled red car

  • 日焼けした肌の若い男性
    英語: a sun-tanned young man

丘の上に建つ赤い屋根の白い家

「丘の上に建つ」は on the hill でOK。 「建つ」をどう訳そうかと考えるのは日本語脳。こういった場合は英語ではこうなると理解し覚えるのが英語脳。

ということで、「丘の上に建つ赤い屋根の白い家」は

a red-roofed white house on the hill

では、「門のところにいる長い尻尾の黒い犬」は同様に

a long-tailed black dog at the gate

同型の例文:

  • 湖のそばにある小さな丸太小屋
    英語: a small log cabin by the lake

  • 街の中心にある古い石造りの教会
    英語: an old stone church in the city center

  • 森の中に立つ高い松の木
    英語: a tall pine tree in the forest

  • 海岸沿いにある白い砂浜
    英語: a white sandy beach along the coast

  • 庭にいる黄色い羽の鳥
    英語: a yellow-feathered bird in the garden

英語脳の作り方とは

英会話の勉強法を解説した記事が氾濫しているが、そういった記事をいくら読んでも英会話の実力は伸びない。

なぜなら、英語の勉強法の知識は知識に過ぎないからだ。

英会話の実力は具体的な例文の練習以外では培われない。その具体的な練習で日本語の感覚から英語の感覚へ移行することが重要

拙ブログではすべての記事をこういった考え方で進める。

丘の上に建つ木造りの赤い屋根の白い家

ここで入れるのは「木造りの」に相当する英語。これは wooden でいい。問題はどこに入れるべきか。

もう一度「木造りの」を抜かした「丘の上に建つ赤い屋根の白い家」を載せる。

a red-roofed white house on the hill

ここに「木造りの」に相当する wooden を入れる。答えは、

a red-roofed white wooden house on the hill

何故か? 次に解説する。

名詞の属性に近い形容詞

「赤い屋根の白い家」に相当する英語でもそうだが、この家の属性に一番近いのは「白い」ということで次に「赤い屋根」という属性という順序になる。

その場合、英語では名詞の属性により近い形容詞が名詞に近く配置される。従って、a red-roofed white house となる。

しかし、その家が「木造り」であるということは「白い」ということよりもより名詞「家」の属性に近い。

従って、「丘の上に建つ木造りの赤い屋根の白い家」は a red-roofed white wooden house on the hill となる。これが語順に関する英語のセンス。

と、一応知っておくべきことであるが、実際の会話ではその時のタイミングも影響して語順が入れ替わることがあるのは当たり前の話。

なので、きちんとした文章にする際は気を付けるべき点であるが、実際の会話で気にし過ぎるのは無益。失敗を恐れずどしどし英語で話すことが優先。

これが英会話を巧くなるために必要な度胸。

では、もう一つの a long-tailed black dog at the gate「門のところにいる長い尻尾の黒い犬」に「強そうな」という形容詞を付けて「門のところにいる長い尻尾の強そうな黒い犬」は英語でどう言うか?

これは a tough-looking 「強そうな」long-tailed black dog at the gate となる。👇

a tough-looking long-tailed black dog at the gate

*【a tough-looking の類型句】

a good-looking guy 「イケメン」

a suspicious-looking man 「怪しい男」

参考記事:名詞の前後に配置する現在分詞の理解で英語脳を拡張する例文

まとめ

例文1)「丘の上に建つ木造りの赤い屋根の白い家」

a red-roofed white wooden house on the hill

例文2)「門のところにいる長い尻尾の強そうな黒い犬」

a tough-looking long-tailed black dog at the gate

【注意点】

繰り返し音読し英語の流れのままに意味が把握できるようにする。

*英文法の身に付け方を理解したい人はこちらを参考に:

グラマー(文法)というレールに単語が走ると英会話になる法則

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